【平和島・全日本選手権】瓜生圧逃V!SG7勝&2度目ダービー王

[ 2013年10月22日 06:00 ]

全日本選手権で優勝し、ファンの声援に応える瓜生

 ボートレース平和島のSG「第60回全日本選手権」は21日の第12Rで優勝戦が行われ、1号艇の瓜生正義(37=東京)がインから逃げ切って1着。昨年8月の桐生MB記念以来7回目のSG制覇とともに、10年の桐生大会に続く2回目のダービーVを飾った。SGの優勝は09年から5年連続。今回の優勝賞金3500万円を獲得したことにより、今年の賞金は1億787万円となり、ランキング1位に躍り出た。

 瓜生に始まり瓜生に終わったダービーだった。初日ドリーム快勝から、一度も得点率1位の座を譲ることなく優勝戦まで制覇。「(田村が)まくりに来ても先に回れる感じがあったし、あとは自分が上手にターンできるかどうか。1Mを回って一安心した」とインから難なく押し切った。

 瓜生の舟足を「節一」と評価する選手も多く、レースでもエンジン出しでもトップに君臨。外枠勢の前付けにも「浅い進入は考えていなかった。起こし位置は想定内」と、どこ吹く風だった。

 長男が都内の中学に進学することになり、今年4月に東京へ転居。支部は福岡のままだが、現住所からは平和島が最も近いレース場となる。「最初は駐車場の高さに驚いた。でも、新しい人と出会い、新しい世界を見ることができた。僕たち家族にとって、引っ越しはチャンスだと思う。選手を辞めた後も自分のことは磨いていきたい」。生涯獲得賞金が16億円を突破しても慢心することはない。今大会のキャッチフレーズ「新王者、生まれる」に対しても苦笑い。「(新王者は)恐れ多いのでやめてください」と報道陣にお願いしていた。

 この優勝により、今年の獲得賞金は1億円の大台に到達。「自分なりには毎年淡々と過ごしてきた」と振り返るが、賞金ランク1位は紛れもない事実だ。賞金王決定戦TR1回戦の1号艇獲得へ視界は明るい。「黄金のヘルメットをかぶることを頭に描いて走っている」。常に人としての成長を掲げる瓜生が、ボートレーサーとしての夢をかなえる日は近い。

 ◆瓜生 正義(うりゅう・まさよし)1976年(昭51)3月5日生まれの37歳。95年5月に若松でデビュー。東京在住で福岡支部所属。通算成績は4300戦1450勝。今回で60Vとなった。同期に原田幸哉、魚谷智之らがいる76期。G1も11Vの実績を持つ。

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