【秋華賞】デニムアンドルビー上がり重点11秒8 ラスト1冠必ず

[ 2013年10月10日 06:00 ]

デニムアンドルビー(手前)は内田を背に3頭併せで追い切る

 「秋華賞」の追い切りが9日、美浦、栗東トレセンで行われた。前哨戦のローズS快勝で勢いに乗るデニムアンドルビーは内田騎乗で軽快な動き。併せ馬で気合を付けられる程度だったがその動きに陣営は合格点を出した。

【秋華賞】

 ローズS覇者デニムアンドルビーの最終追いはCWコース3頭併せ。最後方から追走して直線に向くと最内へ。大外ダノンフェニックス(5歳500万)、真ん中フルーキー(来週の菊花賞出走予定)に並びかけると、内田が軽く仕掛けてグイッと出る。そこから浜中騎乗のフルーキーが食い下がって鼻面を併せて2頭で併入。上がり重点に6F86秒0~1F11秒8を馬なりで刻み、角居厩舎らしくゴール板を過ぎてからも気合をつけられた。内田の表情は淡々としていた。

 「他の馬と同じ感じで入るという指示。反応を確かめる程度だったけど、十分なんじゃないかな」

 角居師が「相手(フルーキー)が来週に使う馬ですしね。馬は仕上がっているので」と意図を語った通りすでに戦闘モードのため“静”に徹した。2週連続で騎乗した鞍上は「調子がいいから、こういう併せ馬での調教ができる」と手応えをにじませた。

 前走・ローズSは二の脚がつかず最後方から。まくって差し切るのだから能力が高い。とはいえ、指揮官が「(秋華賞を意識して)ある程度の位置からになると思っていた。ゲートの練習もしてきたので」と苦笑いで振り返るように、今回の京都内回りでは序盤の位置取りが命取りになりかねない。ただ、すぐにどうにかなる課題ではない。内田は陣営と話し合い、特に対策を立てないことにした。ゲート練習は行わず、個性を尊重して長所である末脚を磨いてきた。「コース形態を踏まえた騎乗をしないといけないけどね。(後手に)なったらなったで馬と相談してリズム良く。スタミナも切れ味もある。それを生かして最後の1冠を獲りたい」と能力を信じる内田は泰然自若。

 オークスでは1番人気3着。「春先はカイバ食いが不安定でしたけど、今はしっかり食べるようになりました」と角居師。春とは違う心身ともに成長した証を最後の1冠で見せつけるつもりだ。

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2013年10月10日のニュース