【中山新馬戦】G1・4勝スカーレット伝説は娘レジェンドが継承

[ 2013年9月4日 06:00 ]

期待はもちろんG1制覇のダイワレジェンド

 秋競馬を迎え、2歳戦線も本格化。開幕週の中山にいきなり超大物候補が登場する。G1・4勝の名牝ダイワスカーレットを母に持つダイワレジェンド(牝=国枝、父キングカメハメハ)が日曜5R(芝1600メートル)にスタンバイ。坂路で4F50秒2の好時計をマークするなど順調に調整されており、その走りに注目が集まる。

 栗毛の馬体に偉大な母の血が表れ「伝説」との馬名には期待の大きさが表れている。ダイワレジェンド。開幕週最大の注目2歳馬だ。それでも国枝師は開口一番「もうワンパンチ欲しい気はするけどな」。意外にも?慎重なトーンだが、仮に追い切りの動きが平凡でも人気になるのは確実。控えめになるのも無理はないだろう。

 4月24日に入厩し、ゲート試験に合格。いったん放牧に出して成長を促し、8月2日に美浦に戻ってきた。師は「体が大きくなって身が入ってきた」と狙い通りの成長に目を細める。8月21日には坂路でデビュー前の2歳馬としては出色の4F50秒2。先週は北村宏を背にWコースで4F54秒4~1F13秒6をマークした。「弱いところがあるとか、そういう不安はない」と態勢は整っている。

 母ダイワスカーレットは12戦8勝でG1・4勝。3歳時に桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯を制覇。4歳時は天皇賞・秋(2着)で同期のウオッカと鼻差の名勝負を演じ、続く有馬記念は牡馬を寄せつけずに逃げ切った。初子のダイワレーヌ(牝、父チチカステナンゴ)は4戦未勝利で引退したが、父がキングカメハメハに代わって期待は大きい。国枝厩舎のキンカメ産駒と言えば、牝馬3冠のアパパネ。師は「ちょっと違うね。アパパネは母がスピードタイプでマッチョだったけど、こちらは長いところが向きそうな印象」と比較した上で「まだとらえづらいところはあるけど、素材的には相当いいものがあると思う」と期待を込めた。

 「みんなが期待しているだろうし、エアグルーヴ(母ダイナカールとオークス母娘制覇)みたいになってくれれば」。母が有馬記念で有終Vを飾った中山で、娘が新たな伝説の幕を開けようとしている。

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2013年9月4日のニュース