【小倉記念】ラクリマ楽々12秒0!49回目で初の関東馬Vへ

[ 2013年8月2日 06:00 ]

小倉記念で関東馬初Vを狙うマイネルラクリマは、直線でぐんぐんスピードを上げる抜群の走り

 サマー2000シリーズ第3戦、小倉記念の木曜追いが小倉競馬場、栗東トレセンで行われた。七夕賞を制した関東馬マイネルラクリマ(牡5=上原)は、小倉ダートコースで力強く伸びて好調をアピール。勝てば関東馬による小倉記念初V。歴史に名を刻み、シリーズ優勝もグッと引き寄せるか。

【小倉記念】

 夜明け前の小倉。ライトに照らされた栗毛の馬体が弾んだ。マイネルラクリマは午前5時の開門と同時に角馬場に入り、ウオーミングアップを済ませてからダートコースへ。前半はゆったりラップを刻み、しまいを伸ばした。4角を回ってギアを上げると、直線は体全体を使ってトップスピードでゴールへ。5F74秒3、ラストは12秒0と切れた。平田助手が笑顔で感触を伝えた。

 「全体時計をセーブして、しまいをしっかりやった。予定通り。追い切ってから芝コースを歩かせたが堂々として、いい雰囲気だった」

 先週木曜(7月25日)に美浦Wコースでビシッと追って土曜(28日)に小倉へ。「先週の追い切りは今までで一番と思える動きだった」と同助手。輸送後もその状態をキープできるかがポイントだった。今年の小倉は関東馬の滞在が少なく、12頭が入厩できるD-5棟に入ったのはこの馬だけ。

 それもあって、到着後は環境の変化に戸惑った。そこで火曜に馬房をひと棟ずらし、他の関東馬の隣に入って落ち着きを取り戻した。今はすっかり小倉の空気に慣れ、カイバ食いもしっかり。馬体減りはなさそうだ。

 前走・七夕賞は道中3番手から早めに抜け出して後続を突き放し、2度目の重賞制覇。スポニチ賞京都金杯を制して好スタートを切った昨年は次の東京新聞杯8着後に骨折が判明。1年以上の休養を余儀なくされ、左トモ(後肢)には手術で埋め込まれた2本のボルトが今も残っている。不屈の闘志でケガを乗り越え、この夏はサマー2000シリーズ優勝を狙っていく。

 「馬が大人になって完成してきた感じ。初めての小倉、ハンデ58キロはやってみないと分からないが、上を目指す以上はここも頑張ってほしい」(同助手)

 関東馬が勝てば小倉記念49年の歴史で初めて。伝統の一戦に、力強く名を刻む絶好のチャンスが訪れた。

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2013年8月2日のニュース