【ＣＢＣ賞】マジンプロスパー連覇！福永「イメージ通り乗れた」

ゴール前、ハクサンムーン（右）をかわすマジンプロスパー

　中京の「ＣＢＣ賞」は、５８キロのトップハンデ馬マジンプロスパーが優勝。リキタイコー（７７、７８年）以来、３５年ぶり２頭目の連覇を飾った。

【レース結果】

　大魔神　夏の尾張で　仁王立ち－－。

　マジンプロスパーがトップハンデ５８キロを問題にせず、貫禄を示してＣＢＣ賞連覇。しかも１分８秒０、中京レコードのおまけつきだ。検量室前。元大リーガー、佐々木主浩オーナーが加奈子夫人とともに満面の笑みで馬を迎えると、福永は「具合がめっちゃ良かったです」と、うれしそうに報告した。

　「返し馬の感触が良かったので自信を持って乗った。スタートはいつも速い馬。行く馬（ハクサンムーン）も分かっていた。イメージ通りに乗れた」と福永。大外枠からすぐ好位に取り付く。道中では他馬の手応えを確認する余裕があった。直線、「外から来るのか、内の馬が粘るのか」（福永）を見極め、逃げるハクサンムーンをかわせば勝つと判断。内に切れ込んでゴーサインを出し、きっちりと首差かわした。福永の今年のＪＲＡ初重賞Ｖは、彼らしく計算され尽くした美しい勝利だった。

　中尾師も騎乗ぶりを称えた。「完璧だった。伸び伸び走っていたし、外枠も良かったかな。夏場の方が体が絞りやすいし、コースも合う。中京巧者だね」。あらゆる条件と鞍上の好プレーがかみ合っての連覇に目を細めた。

　秋の大目標はスプリンターズＳ（９月２９日、中山）。今年のヴィクトリアマイルをヴィルシーナで制し、今回が重賞５勝目となった佐々木オーナーは「これなら（ロードカナロア相手でも）何とかなるんじゃないかと思ってしまう」と、Ｇ１が楽しみな様子。６歳を迎えても衰えが無縁であることを証明したマジン。３７歳まで最強の守護神として活躍したオーナーのように、本当の活躍はこれからなのかもしれない。

　◆マジンプロスパー　父アドマイヤコジーン　母ハリウッドドリーム（母の父バブルガムフェロー）牡６歳　栗東・中尾厩舎所属　馬主・佐々木主浩氏　生産者・北海道新冠町ハシモトファーム　戦績２６戦９勝　総獲得賞金２億３５５万８０００円（戦績、総獲得賞金共に地方時を含む）。