【宝塚記念】１番人気ジェンティルまさか３着…岩田「切れそがれた」

　１番人気ジェンティルドンナは自慢の切れ味を発揮できず３着に敗れた。

　スタート直後、大外枠から３番手へ。３強の中では一番前の位置を取った。向正面で２番手ダノンバラードとの間にスペースができると、行きたがる面を露呈。岩田が手綱を引っ張り懸命になだめた。

　「ある程度、頭に入れていた位置取り。少し（ハミを）かむところはあったが、流していった」

　残り１０００メートル。外からゴールドシップが馬体を併せてきて２頭のデットヒートに。直線は馬場の悪いところに押し込められ、じりじりとしか伸びなかった。「重い馬場で切れがそがれた。頑張ってはいるが…」と悔しい結果に岩田は唇をかんだ。

　午前中から降り続いた小雨の影響でこの日の芝はタフな状態。通った場所、馬場適性によって明暗が分かれた。石坂師は「力が足りなかったのかもしれないが、通ってはいけないところを通ってきた。一番馬場のいいところを通れるはずだったが…」と敗因を分析。今後は２５日にトレセン近郊のノーザンファームしがらきに放牧に出される。登録済みの仏Ｇ１・凱旋門賞（１０月６日）挑戦についてはこの日、調教師から何も言及はなかった。年度代表馬が国内戦で味わったまさかの敗戦。海外挑戦を含め年度代表馬の今後が注目される。