【エプソムC】サトノアポロ 本田流“俺様走法”でVゴール決める!

[ 2013年6月6日 06:00 ]

本田ばりの“強心臓”サトノアポロ(手前)は蛯名騎手を背に追い切る

 日曜東京で行われる「第30回エプソムC」(9日)の追い切りが5日、美浦、栗東トレセンで行われた。美浦組で注目は“好調”国枝厩舎が送り出すサトノアポロ。稽古駆けしない馬が併せ馬できっちり併入。精神面の急成長を武器に重賞2勝目をもぎとる態勢を整えた。

【エプソムC】

 少しだけ馬場入りを嫌がるしぐさを見せたサトノアポロだったが、一度入ってしまえばもう大丈夫。Wコースでヒラボクインパクト(5歳1600万)を相手に2馬身半追走して、すんなり追い切りがスタートした。乱れのないフォームで周回してのラスト1F、蛯名の手綱が動きだして稽古駆けする相手に併入に持ち込んだ。13秒0と時計自体は平凡だったが、蛯名は「もともと稽古は動かないタイプ。順調です」と上々の手応え。「子供っぽいところがあったが、ようやく大人になりつつある」と精神面での成長を感じ取った様子。

 昨年7月に500万を脱出してから着実にステップアップ。今年3月には中日新聞杯をレコードで制し重賞を初制覇した。“一変”の理由は「精神面での安定」と言う佐藤助手。それにつながったのが国枝厩舎が取り入れた角馬場で行っている「整列」という“裏技”だ。数頭がズラリと並び数秒間ピタッと静止するのだが、馬場に入りスイッチがオンになる前に「我慢」を覚えさせている。こうすることで気持ちの切り替えが上手になり、まれに逸走癖を見せていたアポロでさえ従順になり、レースで力を発揮できるようになってきた。

 日ごろの世話を手掛ける国枝助手は「アポロは俺様キャラ。まるで本田みたい」とサッカー日本代表の精神的支柱に例えた。前々走・中日新聞杯を制したアポロは「どうだ」と同助手を馬房に押し付けるなど力を誇示していたが、4着に敗れた前走の新潟大賞典後は一転、馬房でションボリしていたという。「前走のうっぷんを晴らして、再び力を見せつけてやろうと、アポロは絶対に思ってますよ」と同助手。時にビッグマウスで自分や仲間を鼓舞してきた本田が日本代表のエースなら、アポロは国枝厩舎のエースになれる存在。飛躍の秋へ、Vゴールを決める。

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2013年6月6日のニュース