【オークス】デニムアンドルビー 06年カワカミの再来だ!

[ 2013年5月15日 06:00 ]

オークスでも持ち味の末脚を発揮したいデニムアンドルビー

 2歳女王ローブティサージュが3歳を迎えてチューリップ賞9着→桜花賞5着と低迷し、7番人気の関東馬アユサンが桜花賞を制した今年の牝馬クラシック。状況が極めて似ているのが06年だ。この年のオークスは桜花賞不出走でスイートピーS1着から臨んだカワカミプリンセスが優勝。今年に当てはめると、フローラS1着デニムアンドルビーがV候補に浮上する。

【オークス】

 06年は今年と同様、前年の阪神JF優勝馬テイエムプリキュアが年明けにチューリップ賞4着→桜花賞8着と続けて凡走。桜花賞は6番人気の関東馬キストゥヘヴンが鮮やかに差し切った。しかし、2冠目のオークスでは後方から伸びを欠いて6着。中団で折り合ったカワカミプリンセスが堂々と抜け出して快勝した。

 ポイントになるのは、両馬に騎乗していた2人のコメントだ。キストゥの安藤勝が「前はかわせると思ったが…。最後は苦しくなってモタれた」と首をひねったのに対し、優勝したカワカミの本田(現調教師)は「1800メートルの落ち着いたペースを経験したのが結果的には良かったかもしれない」と距離経験を勝因に挙げた。

 距離が800メートルも異なる桜花賞とオークスだが、そこは成長途上の3歳牝馬同士の戦い。本質的な距離適性よりも絶対能力が優先され、桜花賞の上位組が距離不安をささやかれながらもオークスで続けて好走するケースが目立つ。しかし、06年は違った。

 3戦無敗だったカワカミのようにまだ底を見せておらず、距離適性の高さも実証しているタイプであれば、勢力図を一変させることが可能なのだ。

 デニムは【2200】と無敗ではないが、牝馬には一度も先着を許しておらず、芝2000メートルでトライアルのフローラSを含む2戦2勝。十分に“カワカミ級”の評価を与えられる。

 では相手は?06年の2着は2番人気の桜花賞で14着だったフサイチパンドラで、3着は桜花賞で逃げて4着のアサヒライジング。今年の顔触れでは、桜花賞で3番人気7着のトーセンソレイユ、4番人気10着のメイショウマンボ、4角先頭から4着のクロフネサプライズが面白い狙い目だ。

 ≪06年こんな年≫牡馬クラシックはメイショウサムソンが石橋守(現調教師)との名コンビで皐月賞、ダービーの春2冠を制覇。菊花賞は4着で3冠は逃した。高校野球、夏の甲子園では斎藤佑樹投手(現日本ハム)の早実が、田中将大投手(現楽天)の駒大苫小牧との決勝引き分け再試合を制して優勝。流行語大賞はトリノ冬季五輪のフィギュアスケートで金メダルを獲得した荒川静香選手の得意技「イナバウアー」。

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2013年5月15日のニュース