【ヴィクトリアM】悲願!大魔神&ヴィルシーナついに頂点へ

[ 2013年5月13日 06:00 ]

ホエールキャプチャ(左)との大接戦を制したヴィルシーナ(中央)。右は3着マイネイサベル

 ようやく勝った。大魔神が震えた。春の古馬女王を決める「第8回ヴィクトリアマイル」が12日、東京競馬場で行われた。1番人気ヴィルシーナが鼻差の接戦を制し優勝。昨年、牝馬3冠とエリザベス女王杯で4度のG1・2着に泣いた銀メダルコレクターが悲願のG1制覇。日米球界でクローザーとして活躍した大魔神こと佐々木主浩オーナー(45)にとっても、06年の馬主デビュー以来、待望のG1タイトルとなった。

【レース結果】

 大魔神こと佐々木オーナーは汗びっしょりで殊勲の愛馬を出迎えた。「うれしい汗。野球の優勝の瞬間よりも緊張した。本当にうれしい。よく頑張った」。頬を紅潮させ、興奮冷めやらぬ表情でまくし立てた。

 ゲートを勢いよく飛び出したヴィルシーナは2番手で折り合った。理想的な位置取りで迎えた直線。大魔神は1メートル90の巨体を揺らし、馬主席の机を叩き、声の続く限り声援を送った。坂の途中まで伸びあぐねたが、ゴールまで残り200メートルを過ぎてからエンジン全開。内のマイネイサベルを競り落とし、外から迫ったホエールキャプチャと鼻面を並べてゴールした。

 写真判定の結果、ヴィルシーナの鼻が、約12センチ前に出ていた。「直線の叩き合いは正直焦った。勝ったと思ったが、角度を変えたら微妙にも見えた。スローで確認して、ようやく勝ったんだなと。ホッとしました。秋華賞の時に失敗したので」。宿敵ジェンティルドンナを振り切ったかに見えた昨秋の秋華賞。喜んだのもつかの間、写真判定の結果はわずか7センチ差の2着だった。佐々木オーナーは2月22日、午後2時22分の生まれ。現役時代の背番号も22番。4度続いたG1・2着に「俺の生まれが悪かったのか…」と嘆いたこともあった。悔しさをまとめて晴らす激走だった。

 内田にとっても大きな1勝だった。「2着が続いた時も、オーナーは悔しいはずなのに“相手が強かった。ワクワクさせてもらってありがとう”と言ってくれた。何とか勝たせたいと思っていたから、きょうは仕事を果たせたという気持ち」。自身も天皇賞・春のゴールドシップ、NHKマイルCのエーシントップと2週続けて1番人気で敗戦。再び任された1番人気馬での勝利に「僕にとっても自信になる勝利」と話した。

 ヴィルシーナの母ハルーワスウィートは生まれつき尻尾がない馬だったが、それでも現役時に5勝を挙げた。「尻尾がなくても頑張る姿が大好きだった」という佐々木氏が、牧場まで足を運んで手に入れた愛娘で夢をかなえた。「好きだった馬の子でG1を勝てたのは最高」。今後については「これで十分。何も考えられない」としたが、G1で3度敗れたジェンティルドンナへのリベンジの機会も、そう遠くはないはずだ。

 ◆ヴィルシーナ 父ディープインパクト 母ハルーワスウィート(母の父マキアヴェリアン)牝4歳 栗東・友道厩舎所属 馬主・佐々木主浩氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績11戦4勝 総獲得賞金3億3348万1000円。

 ◆佐々木 主浩(ささき・かづひろ)1968年(昭43)2月22日、宮城県生まれの45歳。東北福祉大卒後、90年、プロ野球・横浜大洋に入団、95年から4年連続で最優秀救援投手賞獲得。「ハマの大魔神」のニックネームが流行語に。00年、シアトル・マリナーズへ移籍。02年に史上最速(メジャー通算160試合目)の通算100セーブを記録。横浜復帰を経て05年引退後は野球評論家へ。06年、JRAとNARの馬主資格を取得。家族は加奈子夫人(32)と3男1女。

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