夢へ切磋琢磨 騎手の卵たちは徹底した禁欲生活

[ 2013年4月19日 06:00 ]

地方競馬教養センターでの91期生たち。既に騎手として各地で活動中

 【地方競馬です!!】笹川(大井)、滝川(川崎)、木之前(名古屋)と新人騎手から続々と初勝利の便りが届いている。彼らは栃木県那須塩原市にある地方競馬教養センターで2年間の騎手課程を過ごし、騎手免許を取得した。同じ10代後半の若者たちが「放課後はカラオケ行く?」なんて言っている頃、騎手の卵たちがどんな生活を送っているのか?“秘密の花園”を少しだけ公開!

 午前5時30分。彼らの一日は体重測定から始まる。負担重量が決められている競馬において、体重管理はプロならできて当然。リミットの48キロを超えた場合、当日の騎乗訓練には参加できない。一日の流れは、6時馬房作業(掃除や餌やり)→8時朝食→8時30分騎乗訓練→午後0時昼食→1時講義(競馬法規、馬学、一般教養、栄養学、英会話など)→3時馬房作業→6時夕食→9時30分就寝。大半を馬と共に過ごす。

 全寮制で携帯電話は禁止、外出は月2回と徹底した禁欲生活。某ベテラン騎手は「あの頃はとにかく糖分が欲しかった」という。おやつ代は2週間で1500円。「質、量どちらを取るかが重要課題。卒業すれば笑い話だけどね」と笑う。慣れない生活で入学者の半数近くが去る年もある。

 現在は新入生の93期13人、92期12人が在学。騎手という夢に向かい、互いに切磋琢磨(せっさたくま)する日々を送っている。(秋田 麻由子)

続きを表示

2013年4月19日のニュース