【立川ダービー】岡田　地元の意地「決勝は最低限ノルマ」

準決突破へ気合十分の地元・岡田

　まさに地元の意地だ。何でもありの総力戦で岡田が準決勝まで突き進んできた。初戦、誰もが武田―神山の３番手につけると思っていたが、まさかの単騎宣言で周囲を驚かせた。

　「地元なのでわがままを言わせてもらって単騎で自力。見せ場はつくりますよ」。その言葉通り、脇本のインで粘り番手を奪取するとしっかり伸びて３着。わずか３枚のゴールデンレーサー賞進出の切符を手に入れた。そのゴールデンレーサー賞ではまたも単騎戦を選択。逃げた藤木―村上弟の３番手につけると、バックからこん身のまくり。まくった深谷、中を割って伸びた成田には及ばなかったものの、連続で３着に好走だ。昨年のグランプリ（６着）後にリズムを崩し、１月和歌山記念では（９）（９）（２）（９）の失態、今年最初のＧ１松山・全日本選抜でも見せ場すらなかった。それがここへ来て突然の大変身だ。

　「平記念（決勝８着）の後は、地元のダービーに備えてじっくり調整してきた。今年で一番脚の感触はいい。もちろん気合も入っている」と言葉にも自信が満ちあふれている。満身創痍（い）の体でも欠場せずにレースに出続ける同じ地元の大先輩、後閑の姿も大いに刺激になっているのは間違いない。

　「決勝へ進むのは最低限のノルマと思ってここまでやってきた。準決勝も自在に攻める」とこれまでのスタイルを貫く。後ろで援護する地元の斉藤ともども、決勝の舞台へ駒を進める構えだ。

　◆岡田　征陽（おかだ・せいよう）１９８０年（昭５５）４月６日、東京都青梅市生まれの３２歳。都立八王子工高卒。００年８月プロデビュー。主な優勝はヤンググランプリ０３。１メートル７５、８６キロ。血液型Ｏ。