【阪神大賞典】ゴールドシップ満点船出!頂上決戦「春天」へ王手

[ 2013年3月18日 06:00 ]

阪神大賞典、内田のムチに応えて2馬身差で快勝したゴールドシップ

 強豪が東西で断然人気に応えた。「阪神大賞典」が17日、阪神競馬場で行われ、有馬記念1着以来となった内田博幸(42)騎乗のゴールドシップが単勝1・1倍の圧倒的人気に応えて完勝。天皇賞・春に王手をかけると共に、宝塚記念でのジェンティルドンナ、オルフェーヴルとの夢のGGO対決に向け、好スタートを切った。

【レース結果】

 仁川に黄金の船の汽笛が鳴り響く。ゴールドシップが強さを存分に見せつけた。検量室に戻った内田は、納得の表情で切り出した。「久々だったのでステッキを入れた。しっかりゴールまで追えたのが良かった。楽に勝つと(次走で)反応しにくくなるので」。2着デスペラードとの差は2馬身。皐月賞や神戸新聞杯(2馬身半差)と比べ、物足りなく見えるが、迫られている分、ゴール前で右ムチを打つことができた。これが次につながる。内田にとって理想的な着差だった。

 芦毛の馬体が動き始めたのは2周目の向正面。おなじみロングスパートの開始だ。最後方から徐々にポジションを上げる。内のベールドインパクトが馬体を併せるが、ひるむ様子は皆無だ。4角は大外4番手。直線を向き、力なく下がるライバルたちを横目に、グングンと伸びた。残り300メートルで先頭。馬が一瞬、力を緩めたところに内田が左ムチ。気合が戻ったことを確認した鞍上にはターフビジョンで後続との差を確かめる余裕があった。

 須貝師は満面の笑みだ。「6分の力でしか走っていないと内田騎手は言っていた。写真撮影時には息が入っていたよ」

 昨年は皐月賞、菊花賞、有馬記念とG1・3勝。今年は「最強」の称号を獲りにいく。「体は4キロ減っていた(502キロ)が、有馬の時より、ふっくらとして見えた。これが古馬だよ」。指揮官はパワーを増した愛馬に目を細めた。菊花賞を制し、明け4歳となって阪神大賞典を快勝した馬と言えば、メジロマックイーン、ナリタブライアン、ディープインパクトが思い浮かぶ。伝説の名馬の域へ、ゴールドシップも歩き始めている。

 次走は天皇賞・春(4月28日、京都)。その先の宝塚記念(6月23日、阪神)では3強激突、夢のGGO対決が控える。ゾクゾクするような夢の一戦へ、須貝師は「これからが始まり」と気を引き締めた。内田は「今年は年度代表馬になることを願っているし、そのレベルの器」と語った。まずは順調なスタートを切った黄金の船。今年も頂点に向け、航海を続ける。

 ◆ゴールドシップ 父ステイゴールド 母ポイントフラッグ(母の父メジロマックイーン)牡4歳 栗東・須貝厩舎所属 馬主・小林英一氏 生産者・北海道日高町出口牧場 戦績11戦8勝 総獲得賞金7億43万3000円。

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