【フィリーズR】メイショウマンボ 鋭く躍り出た!代打・川田お見事

[ 2013年3月11日 06:00 ]

差し脚全開のメイショウマンボがフィリーズRを制す

 桜花賞トライアル「第47回フィリーズレビュー」(3着まで優先出走権)が10日、阪神競馬場で行われた。3番人気のメイショウマンボが直線、鋭く伸びて重賞初制覇。2着ナンシーシャイン、3着ティズトレメンダスまで桜花賞切符を手にした。

【レース結果】

 万事休すか―。最後の直線に向いて残り350メートル、後方馬群の中にいたメイショウマンボの前には先を行く馬の壁があった。だが、左斜め前にわずかにできたスペースを川田は見逃さなかった。そこに導くとマンボもすかさず反応。ジワジワと加速して残り50メートルで前をかわしきると、そのまま先頭でゴールを駆け抜けた。着差は1馬身1/4だが、それ以上に力差を感じさせる内容。主戦・武幸が騎乗停止となったために抜てきされた“代打”川田はホッとした表情でレースを振り返った。

 「もうちょっと前のポジションを取れるかなと思ったけれど、流れ的に下げる形になりました。ズバッと切れるというよりは持続できるタイプなので、4角手前から早めに動かして。トライアルとして、いい勝ち方ができたと思います」

 課題のスタートを五分に出たが、ここはあくまで試走。1Fの距離延長となる本番を見据え、序盤は折り合いに専念した。そして直線では馬群を割る勝負根性を披露。これまでは外から差す競馬が多かっただけに、これも収穫だ。まさにテン良し、中良し、しまい良しと言える内容に、飯田明師も本番へ自信を深めた。

 「いつもよく伸びる馬だけど、間を割ってきたのは大したものだね。これなら距離も2000メートルまでは大丈夫でしょう」

 陣営にとっては思い入れの深い血統だ。祖母メイショウアヤメはマンボと同じく飯田明弘厩舎&松本好雄オーナーのコンビで活躍。98年のこのレース(当時は4歳牝馬特別)2着から挑んだ本番では7着に終わった。だが、松本オーナーはそれ以上を期待する。

 「アヤメはいい子を出すと思ってたけど、孫の代で走りましたね。(マンボのいとこの)メイショウユウダチは残念(故障で引退)なことになったけど、その分もマンボに頑張ってもらいたいですね」

 携わる人々の熱い思いを背負って、いざ桜舞う仁川へ。祖母譲りの剛脚で、一族悲願のビッグタイトルを狙う。

 ◆メイショウマンボ 父スズカマンボ 母メイショウモモカ(母の父グラスワンダー)牝3歳 栗東・飯田明厩舎所属 馬主・松本好雄氏 生産者・北海道浦河町高昭牧場 戦績5戦3勝 総獲得賞金7557万7000円。

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