【フィリーズR】サウンドリアーナ 戸崎「走る気満々だった」

[ 2013年3月7日 06:00 ]

坂路で併せたサウンドリアーナ(右)。半馬身遅れたものの、鞍上・戸崎の感触は上々

 桜花賞トライアル(3着まで優先出走権)「フィリーズレビュー」(10日、阪神)の追い切りが6日、栗東、美浦トレセンで行われた。今月、JRAに移籍したばかりの戸崎圭太(32)が初めて栗東に駆けつけ、昨秋のファンタジーS優勝馬サウンドリアーナに騎乗。最後は届かず半馬身遅れたが、鞍上の感触は上々だ。JRA騎手としての重賞初制覇へ、期待が膨らむ。

【フィリーズR】

 移籍した最初の週から、いきなり3勝を挙げた黄金“ルーキー”も、さすがに初めての栗東坂路には手こずった。サウンドリアーナはド迫力の脚さばきを披露したが、ゴールラインでは半馬身遅れた。「僕がペースを上げるタイミングが遅かった」。ばつが悪そうに頭をかいた。

 ただ、遅れを過剰にマイナスに受け取る必要はない。4馬身追走し、序盤はサウンドマンデュロ(4歳500万)の直後へ。きっちり折り合いを教え込み、馬も完璧に応えてみせた。しまいで気合をつけた瞬間の反応も良く、半馬身遅れは戸崎の説明通りにタイミングが遅かっただけ。馬はしっかりと脚を伸ばした。佐藤正師は「2、3馬身あった差が、傾斜が最も厳しいポイントでスッと詰まった。時計よりも反応が良かった」。遅れは全く気にしていないことがよく分かった。

 戸崎はパートナーが気に入った様子だ。「いい気合だ。走る気満々だった」。引っ掛かるイメージを抱いていたようだが、きっちりとコントロールできたことを喜んだ。「どっしりと落ち着いている。周りの馬がチャカついても、のんびりしていた」。このあたり、端正なマスクに似合わず、意外に天然系?の戸崎と共通するのかもしれない。

 「前向きな性格の馬。どの程度かを知ってもらうつもりで戸崎騎手に乗ってもらった。彼の腕は一流。馬の良さを引き出してほしい。1400メートルでケレン味のない競馬をしてくれれば」と締めくくった佐藤正師。マイルの阪神JFは17着に大敗したが、過去2勝の1400メートルなら、自信を持って挑める。まずは得意距離の一戦を勝ち、本番の桜花賞でマイル克服。これが陣営の描く青写真だ。

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