【フィリーズR】サンブルエミューズ、クラシックV遺伝子開花寸前!

[ 2013年3月5日 06:00 ]

「勝って桜へ」が合言葉になっている関東期待のサンブルエミューズ

 クラシック目前。今週は桜花賞トライアル(3着まで優先出走権)「フィリーズレビュー」が行われる。昨年1、2、4着を占めた関東馬。今年はサンブルエミューズが出陣だ。加藤征弘師(47)が桜花賞制覇を意識する好素材。父、祖母から受け継いだクラシックVの遺伝子が、ここで開花するか。

【フィリーズR】

 関東勢の層が厚い今年の桜花賞戦線。父がダイワメジャー(皐月賞)、祖母がキョウエイマーチ(桜花賞)というクラシック血統のサンブルエミューズも、当然V候補の1頭。デビュー3戦目の芙蓉Sで牡馬相手に鮮やかな差し切りV。初の関西遠征となった阪神JFこそ8着に敗れたが、年明け初戦のフェアリーSは勝ち馬とタイム差なしの3着。能力の高さは十分に示している。

 27日の1週前もWコースで古馬を楽々と3馬身突き放した。「相変わらず元気いっぱい。短期放牧を挟んだが、戻った後も順調に乗り込めた」と、加藤征師の表情は明るい。

 前走・フェアリーSについて指揮官は「逃げた(勝った)馬をつぶしに行きすぎた」と振り返る。ハナを切ったクラウンロゼをぴったりとマークしての2番手追走。4角で並びかけ、直線半ばでは完全に先頭に立った。だが、内で盛り返したロゼに抵抗され、最後は外を伸びたウキヨノカゼにも差される形で3着に沈んだが、着差はわずかに頭+鼻。しかも接戦だった2、4(イリュミナンス)、5着馬(スイートサルサ)がクイーンCで1~3着を独占。レースレベルが高かったのは疑いようもない。

 馬も確実に進化している。「体の見た目は変わらないが、重心が下がっていいフットワークで走るようになってきた」と加藤征師。「輸送しても体が減らない馬だし、そういう面の心配はしていない。内回りの1400メートルも競馬がしやすい」と愛馬のポテンシャルにほれ込んでいる。

 レース後は桜花賞まで栗東に滞在の予定。「調子は落ちていないから、しっかりとした内容で本番へ向かってほしい。岩田にもひと仕事してもらうよ」。馬名は世界的に有名なフランスの行進曲「サンブル・エ・ミューズ」から。勇猛果敢なマーチは、関係者が抱く桜花賞への思いとも一致する。権利獲りはもちろんだが「勝って桜へ」。これが陣営の青写真だ。

続きを表示

2013年3月5日のニュース