【中山記念】ナカヤマナイト 貫禄の先着、前走回避が吉と出た

[ 2013年2月21日 06:00 ]

柴田善を背にナカヤマナイト(右)は馬なりで半馬身先着。前走回避後も仕上がり良し

 中山、阪神が開幕する今週は豪華3重賞。その追い切りが20日、美浦、栗東トレセンで行われた。中山メーンのG2中山記念(24日)に出走するナカヤマナイトは併せ馬で貫禄の先着。AJC杯をフレグモーネで回避した影響はなく、万全の態勢をアピールした。

【中山記念】

 ソフトな仕上げだが、走りには躍動感がみなぎっていた。ナカヤマナイトの最終追いは、主戦・柴田善が手綱を取りWコースでの併せ馬。タイセイワイルド(6歳1000万)を2・5秒、着差にして10馬身以上先行させてのスタート。はるか前方を行くパートナーとの差を、向正面で馬なりのままどんどん詰めて行く。3~4角の中間で追い付き、直線は内に馬体を併せた。いっぱいに追われたパートナーに対し、鞍上の手綱は抑えられたまま。回転の速いフットワークを維持して半馬身先着した。

 「動きはいいし、体調の良さが伝わってくる感じだった。先週より息遣いも良くなっている」。2週続けて追い切りにまたがった柴田善は、確実に上昇カーブを描く愛馬に満足顔だ。出走予定だった1月のAJC杯を右前フレグモーネ(傷腫れ)のため直前で回避したが、馬場入りを3日休んだだけで乗り込みを再開。「有馬記念後の疲れもすっかり取れた印象。アクシデントはあったが、むしろ休んでよかったくらい。プラスに考えている」という鞍上の言葉からも、影響は皆無と言っていい。

 二ノ宮師は「先週もやっているし、きょうは息を整える程度。長めの距離を強く追わないように走らせた」と調教の意図を説明。「引き揚げて来た際の息の入りも良かったし、(調教を)やり過ぎるとカッとしてレースで掛かってしまうので、これで十分。休んだ分、増えた体も元に戻っている」と納得の仕上がりだ。

 中山芝は【3201】。中山記念の舞台となる芝1800メートルに限れば2戦2勝だ。柴田善が「条件的にはベスト」と力を込めれば、二ノ宮師も「東京より中山の方が馬も走りやすそう」と話す。3歳時には僚馬ナカヤマフェスタの凱旋門賞挑戦に帯同しフランスに遠征。帰国初戦のディセンバーSを快勝したのも同じ舞台だ。「フランスに行った頃は弱い面のある馬だったが、今は本当にしっかりしてきた」と師。昨秋は天皇賞・秋9着、グランプリ7着とG1の厚い壁に跳ね返されたが、庭同然の中山G2なら堂々の主役だ。

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2013年2月21日のニュース