【フェブラリーS】ガンジス 気を抜く面改善、ラストに爆発力集中

[ 2013年2月14日 06:00 ]

坂路でマカニビスティー(奥)に先着を果たしたガンジス

 「第30回フェブラリーS」の追い切りが13日、栗東、美浦トレセンで行われ、根岸S2着のガンジスもラストで気を抜かぬよう、気持ちを集中。悲願の戴冠へと前進した。

【フェブラリーS】

 前走の敗戦を糧に、調教にひと工夫加えた。ガンジスは坂路でマカニビスティー(6歳オープン)との併せ馬。道中、僚馬の前に出ないよう、しっかり我慢。ラスト1F、安藤助手が満を持してゴーサインを出すと、素早く反応して加速。追い比べからゴール前、グッと伸びて首差先着した。4F57秒3、1F12秒9。全体時計は強調できる数字ではないが、これは矢作師の狙い通りだ。指揮官は最終追い切りのテーマを明かした。

 「先週金曜(4F52秒7~13秒0)が指示より速く、負荷が掛かったので、今回は上がり重点。馬体を並べて、(最後に)前に出させる調教をしたかった」

 1番人気に支持された前走・根岸Sが2着。早め先頭から押し切る寸前、ゴール前でメイショウマシュウの強襲に屈した。「勝てると思っていたし、悔しさしかなかった」と矢作師。だが、悔しいだけでは終わらないのが、目下のリーディング厩舎たるゆえん。ラストのひと伸びが足りなかったのは気持ちの問題と分析した。

 「気を抜く面を改善させる調教。課題をしっかりクリアした。非常に仕上げやすい馬。不安な点は何もない」。真の勝負どころまで我慢を重ね、ラストに爆発力を集中させる。実戦では最後のひと伸びが違ってくるだろう。

 デビュー前から素質を評価され、ダートでは【4310】と底を見せていない。「安定して走れるが、それだけでは駄目。しっかり勝ち切れるようにならなければ」。ピリッとスパイスを効かせた、この日の調教が実戦につながれば、指揮官の狙い通りの競走馬となるはず。オープン昇級時、師は「ここがこの馬のスタート」と語った。G1制覇も念願だが、指揮官はさらに先を見ているのかもしれない。

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2013年2月14日のニュース