【川崎記念】ハタノヴァンクール完全復活V!交流G1・2勝目

[ 2013年1月31日 06:00 ]

川崎記念を制したハタノヴァンクール。鞍上は四位。右から2人目は昆師

 2013年最初の交流G1「第62回川崎記念」が30日、川崎競馬場で行われた。2周目直線入り口で早々と先頭に立った2番人気ハタノヴァンクールが、外から迫る1番人気ワンダーアキュートを半馬身退けて快勝。昨年7月ジャパンダートダービー(大井)以来、交流G1・2勝目を飾った。

 さすがはG1馬。ハタノヴァンクールが大好きな南関東の地で完全復活を遂げた。再コンビの四位に迷いはなかった。「コーナーでスピードが落ちてしまう馬だから、前半は負担をかけず、2周目3コーナーで勢いをつけて行こう」

 2周目向正面。物見をして後退したタカオノボルに代わり、グラッツィアがインから先頭に出るトリッキーな展開。直後2番手に人気のワンダーアキュート。ゴール前まで700メートル近くあるのに、四位は早くもゴーサイン。直線入り口でグラッツィアものみ込む。直線でアキュートが迫ったが既に遅し。堂々の半馬身差で昨年ジャパンダートダービー以来のG1奪取だ。

 四位は燃えていた。昨年12月22日に油断騎乗で開催日9日間の騎乗停止。先週26日、復帰したばかり。騎乗予定だったヴァンクールの東京大賞典(2着)は初めて他の騎手に委ねた。「ずっとコンビを組んできた馬。今年の1発目の重賞を勝ててうれしい。初の左回りと小回りもクリアした。前走は僕も乗れず、内で押し込められる形になっていたので、包まれるのだけは嫌と思っていた。結果、アキュートにプレッシャーを与えられたのも良かった」と鞍上の笑顔がはじけた。

 昆師にとっても会心の勝利だ。「今思うと、昨秋2戦(みやこS10着、JCダート8着)は休み明けの影響もあった。前走と今回が本来の姿。南関東の深いダートは合っているね」

 指揮官は帝王賞(6月26日)を春の大目標に決断した。フェブラリーSも、予備登録を済ませたドバイワールドCも見送る方針だ。

 「スピード面で足りない部分があるので、フェブラリーSは登録しない予定。ドバイ?レーティング的に厳しいでしょう。春は帝王賞が大目標。帝王賞は(東京大賞典1着の)ローマンレジェンドも出てくると思うし、決着をつけたい」。師はG1初制覇を飾った大井で、さらなるG1奪取に思いをはせた。

 ◆ハタノヴァンクール 父キングカメハメハ 母ハタノプリエ(母の父ブライアンズタイム)牡4歳 栗東・昆貢厩舎所属 馬主・グッドラック・ファーム 生産者・北海道日高町のグッドラック・ファーム 戦績11戦6勝(南関東3戦2勝)総獲得賞金1億7811万6000円。

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2013年1月31日のニュース