【エルフィンS】桜にらむメドゥーサ 出世レースでまずは2勝目

[ 2013年1月30日 06:00 ]

桜花賞出走へ勝って賞金加算を狙うスイートメドゥーサ

 今週の土曜京都で行われるエルフィンSはスイートメドゥーサに注目だ。“メドゥーサ”とは見た者を石に変える頭髪がヘビの怪物。巳(み)年のクラシックに挑むには“ピッタリ”の名前!?だが、その持てる能力も一級品。前走落馬後も順調に調整を積んで仕上がりは万全。母ローブデコルテに続くクラシック制覇へまずは2勝目をもぎ取る。

【エルフィンS】

 まさかの出来事だった。スイートメドゥーサは2戦目のりんどう賞で、ゲートが開くと同時に外へ逃避して落馬。レース後は同馬に出走停止30日間、発走調教再審査のペナルティーが科された。松元師は首をかしげて振り返った。

 「夢にも思っていなかった。走る馬の特性というのかな。気が悪くてひとつ間違えたらというか…。完全に直る保証はないけど、今のところ何回もゲート練習はやってきているから」 この中間は3週間ほどの放牧をはさんで、ゲート再審査に向けて練習。12月19日の試験で一発合格し、その後はここに向けて調整してきた。陣営にとって仕切り直しを強いられる格好となったが、ここまで乗り込みは順調。仕上がりには手応えを得ている。

 「十分に調教をやっていて動ける状態だからね。あとは集中して競馬に向かってくれたら。もちろん勝つつもりでいるよ」

 資質の高さは陣営の折り紙つき。初戦は中団追走からいっぱいに追われることなく抜け出す強い勝ちっぷり。「力通りだったと思う。血統的にも期待していたからね」とトレーナーが目を細めた。母は07年オークス馬のローブデコルテで厩舎の大先輩にあたる。初子のメドゥーサと比べて「気難しいところなんかはよく似ている」と語り「バネがあるし勝負根性を兼ね備えているね。背中もいいし」と能力を絶賛した。

 「精神的に大人になってきている。何とか桜花賞にいきたいね」

 ここで結果を出さなければ賞金的に今後のローテーションが苦しくなる。それを踏まえて「ラストチャンスだと思っているよ」と指揮官は強く意気込んだ。ウオッカ、マルセリーナなど過去の優勝馬にはクラシックホースが並ぶ。この出世レース勝ちで春のヒロイン候補に名乗りを上げる構えだ。

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2013年1月30日のニュース