ジェンティルドンナが年度代表馬に!3歳牝馬初の快挙

[ 2013年1月9日 06:00 ]

昨年はジャパンCなどG1・4勝をマーク、さらなる飛躍が期待されるジェンティルドンナ

 ホース・オブ・ザ・イヤーを決める2012年度JRA賞受賞馬選考委員会(報道機関の代表8人で構成)が8日、東京・港区のJRA六本木事務所で行われ、牝馬3冠、ジャパンCを制したジェンティルドンナが選出された。3歳牝馬の年度代表馬は史上初めて。満票を獲得した最優秀3歳牝馬と合わせて、2部門での堂々のダブル受賞となった。授賞式は28日に都内のホテルで行われる。

 JRA史上に残る快挙だ。牝馬3冠とJCのG1・4勝を挙げる大活躍を見せたジェンティルドンナが、3歳牝馬としては初の年度代表馬に選ばれた。同時に受賞した最優秀3歳牝馬は満票。石坂師は満面の笑みで口を開いた。

 「このタイトルに値するだけの競馬を見せてくれた1年だったと思います。私自身も本当に凄い馬をやらせてもらっているんだなと思いました」

 桜花賞はまだ本調子に戻りきらない中でのG1初制覇だった。続くオークスでは距離の壁を難なく克服。そして秋、秋華賞を制して史上4頭目の3冠牝馬に輝いた。

 「オークスをぶっちぎりで勝って、これは単なる“走る馬”どころじゃないと思いました。それだけに秋華賞も楽に勝てると思ってましたが…そんなことはなかったですね」

 そんな中で指揮官が「最も印象深いレース」に挙げたのが、オルフェーヴルとの激しい叩き合いを制したJCだ。

 「ファンの方にも感動した、と言ってもらったけれど、ホントにいい競馬ができた。気持ちとしては、絶対に負けられなかった秋華賞より楽だったけどね。あのレースを勝てたことで、年度代表馬に選ばれたというのもあるでしょう」

 今年の目標は世界制覇。3月にはドバイシーマクラシック、そして秋には最大のターゲットとなる凱旋門賞が待っている。

 「もうホントに日本を代表する馬になったからね。世界でもいい競馬をしたいと思っています。牝馬だけに海外がどうかとも言われるけど、繊細な面はずいぶん解消されてきた。1戦ごとに安心して見られるようになってきたよ」

 石坂師は愛馬への絶大なる信頼を口にする。日本の頂点から世界の頂点へ。史上最強牝馬を目指す戦いが始まる。

 ◆ジェンティルドンナ 父ディープインパクト 母ドナブリーニ(母の父ベルトリーニ)牝4歳 サンデーレーシング 栗東・石坂 岩田 ノーザンファーム 7戦6勝 6億8173万8000円(桜花賞、オークス、秋華賞、ジャパンC)

 ▼岩田 牝馬3冠に加えて、ジャパンCで素晴らしい馬たちに勝つことができ、年度代表馬の称号を手に入れることができた。この馬のおかげもあり、自分自身も素晴らしい1年だった。今年は一緒に世界に羽ばたきたいと思う。

 ▼サンデーレーシング吉田俊介代表 牝馬3冠達成後、ジャパンCではオルフェーヴル相手に素晴らしいレースを見せてくれ、最高の3歳シーズンだった。今年も年度代表馬の名に恥じない活躍を国内外で見せてくれると思う。

 ▼選考方法 年度代表馬と各部門賞は競馬記者クラブ11団体に所属する記者(クラブ歴3年以上、会友を含む)289人の投票で決定される。地方馬、外国馬も選考の対象となる。投票で3分の1以上に達した馬が受賞馬に決定。「該当馬なし」が1位、かつ3分の1以上を占めた場合は受賞馬なし。上記2項で決定しない場合は選考委員会が投票1位の馬(「該当馬なし」が1位の場合は2位の馬)について受賞馬とするか決定する。

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2013年1月9日のニュース