【朝日杯FS】無傷の2歳王者だ!不動の本命馬コディーノ

[ 2012年12月11日 06:00 ]

横山典とコディーノが無敗の2歳王者へ突っ走る

 無敗の2歳チャンプが誕生する。朝日杯FS(16日、中山)で断然の主役を務めるのがコディーノだ。新馬、札幌2歳S、東京スポーツ杯2歳Sとも余力を残したままデビュー3連勝。管理する藤沢和師が自ら手掛けた95年の2歳王者バブルガムフェロー以上の評価を与えれば、主戦・横山典も絶大な信頼を寄せる不動の本命馬だ。

【朝日杯FS】

 時空を駆けるサラブレッド。コディーノの鞍上で横山典がその異次元の脚に驚きの声を上げたのは、デビュー3連勝を飾った直後だった。「瞬間移動ってやつだよ。馬群に隙間ができた瞬間に見せムチだけで抜け出してきた」。東京スポーツ杯2歳Sの直線で見せたのは手綱を緩めた途端に突き抜けるすさまじい反応と切れ味。さらに同騎手が舌を巻いたのはゴールを過ぎてからの息遣いだった。

 「向正面で馬を止めた時にはフーとも言ってないんだ。素晴らしい心肺機能を持っている」。着差こそ札幌2歳Sと同じ(1馬身3/4)だが、鞍上にとてつもないインパクトを与える走り。「ようやく関東からクラシックをはっきりと意識できる馬が出てきた。無限大の可能性を持っている」と同騎手は続けた。

 藤沢和師も思いは同じだ。「今後の課題?何も思いつかない」と語った上で、「ひょっとしたらわれわれの想像以上に凄い馬かもしれない。この馬でクラシックを獲れなかったら、獲れる馬なんていないよ」と言い切る。同師にとっては06年のヴィクトリアマイル(ダンスインザムード)以来の6年ぶりのG1タイトルが懸かる一戦。朝日杯FSを勝てばバブルガムフェロー以来17年ぶりだ。「バブルガムは右回りだと内にササる(よれる)危うさがあったが、コディーノは右も左も関係ないね。小脚を使ってさっと好位に取りつく器用さもある。東京でいい競馬をさせてもらったが、中山の方がいいと言いたくなる」と揺るぎない手応えをつかんでいる。

 中間は福島県のノーザンファーム天栄で短期放牧。張りに満ちた馬体、落ち着き払った歩様から充実ぶりが伝わってくる。「この馬の調教に乗るときは凄く緊張するんだ。アクションがものすごく速くて大きい。攻め馬も(他の馬とは)乗り味が全然違うよ」と横山典は言った。時空を駆けるサラブレッド。2歳王者襲名は時間の問題だ。

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2012年12月11日のニュース