【BCターフ】ブレイザー、併走馬4馬身突き放す

[ 2012年11月1日 06:00 ]

濃霧の中、武豊を背に追い切ったトレイルブレイザー

 米G1「ブリーダーズカップ・ターフ」(サンタアニタパーク競馬場芝2400メートル)に挑戦するトレイルブレイザー(牡5=池江)はハリウッドパーク競馬場での最終追いで豪快な走りを見せた。

 濃霧を切り裂き、トレイルブレイザーが偉業達成への態勢を整えた。ハリウッドパーク競馬場のクッショントラックで地元のマンデラ厩舎が用意した2歳馬との併せ馬。4角で並びかけると、直線は楽々と4馬身突き放した。

 5F60秒2。手綱を取った武豊が濃い霧でベールに包まれた道中の手応え、動きを解説する。「相手が前半からけっこう速いペースで行ったので深追いせずに4~5馬身後ろから。自然に追いついて4角で並びかけたかな。自分からハミを取っていい感じ。1度使って確実に良くなっている」。目黒記念(9着)以来となった前哨戦のアロヨセコマイルで2着。池江師も「もともと叩かれて良くなるタイプ。今回も順当に良化している」と上積みを強調する。大外12番に決まった枠順も「包まれたくないから、むしろ歓迎」と喜んだ。

 決戦の舞台となるサンタアニタ競馬場ではなく、あえてハリウッドパーク競馬場で追い切ったのには明確な理由がある。昨冬に挑んだ香港ヴァーズは6着。池江師は「香港の時にダラッとしていたように、同じ環境だとマンネリ化してくる。香港遠征を教訓としてピリッとさせるために輸送させることにした」と直前輸送で臨む。

 日本調教馬として初めて挑戦するブリーダーズCターフ。武豊は「勝つ可能性はある」と意気込む。「先駆者」の馬名通り、日本の競馬史に新たな金字塔を打ち立てるつもりだ。

続きを表示

この記事のフォト

2012年11月1日のニュース