【天皇賞・秋】ダークシャドウG1級伸び11秒8

[ 2012年10月26日 06:00 ]

<天皇賞・秋>ジャガーメイル(右)と併せ追い切るダークシャドウ

 秋の最強馬決定戦「第146回天皇賞・秋」の出走馬、枠順が25日、確定した。同日、美浦で行われた最終追いで前年2着馬ダークシャドウが福永を背に絶好の動き。雪辱Vの期待が大きく膨らんだ。同レースは26日、ウインズ新橋、後楽園で午後2時から7時まで金曜発売を行う。

【天皇賞・秋】

 悲願のG1初制覇を目指すダークシャドウが絶好の動きを見せた。鞍上は2週続けて、栗東から駆けつけた福永。パートナーも先週と同じジャガーメイル(8歳オープン)。2馬身後ろを手応え良く追走し、直線は外へ。鞍上が軽く仕掛けると、機敏に反応して、しっかり馬体を併せてフィニッシュ。1F11秒8と抜群の伸び脚で応えた。

 福永は大勢の報道陣を前に笑顔で応じた。「先週も良かったけど、きょうも予定通り。ラップを見ても納得。サーッと突き放せるかと思ったが、さすがに相手はG1馬。レースも3日後だし、ある程度の負荷をかければいいでしょう」

 毎日王冠1着から駒を進めた昨秋天皇賞(2着)は無念の銀メダル。あれから1年。春にはドバイデューティフリー(9着)も挑戦し、スケールアップ。帰国初戦の札幌記念(2着)は惜敗に終わったが、再び同舞台に帰ってきた。

 堀師は「昨年は(G1出走には)賞金加算が必須だったため、毎日王冠を使う必要があった。今年は直接天皇賞も考えたが、段階を踏む中で札幌入厩時の状態も良くなり、本番前に叩けたのは良かった。差し馬が勝つ流れで、得意といえない小回りに対応できたのは評価したい」と端的に切り出した。さらに「昨年との比較?フィジカル面では同じぐらい。ただ、精神面では今年の方が落ち着きもあって上」と太鼓判を押した。

 ビッグタイトルはないが底力はG1級。課題のスタートも改善し、札幌記念では2番手で流れに乗る器用な立ち回りを見せた。福永は「競馬が本当に上手になっている。以前は出遅れることもあったが、今はゲートの中も落ち着いて、たくましくなった。海外遠征もいい経験になったと思う」と全幅の信頼を寄せる。

 東京芝は6戦5勝(2着1回)のベスト舞台。春秋通じて、21度目の天皇賞挑戦の福永の思いは熱い。

 「G1を勝てるだけの馬だし、ダーク自身も充実期に入っている。天皇陛下にお越しいただける機会はそうないし、1着になって最高の栄誉をつかみたい」

 05年以来、7年ぶりの天覧競馬。鞍上は頂点だけをしっかり見据えている。

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2012年10月26日のニュース