【凱旋門賞】ファーブル師、2枚看板で“打倒オルフェ”

[ 2012年10月1日 06:00 ]

 凱旋門賞(10月7日、フランス・ロンシャン)制覇に挑むオルフェーヴル(牡4=池江)の前に立ちはだかる男がいる。凱旋門賞を史上最多7勝。仏競馬の重鎮、アンドレ・ファーブル師だ。06年、断然人気のディープインパクト(3位入線後失格)を管理馬レイルリンクで破り、ホスト国の意地を見せつけた。

 同師はフォワ賞に管理馬ミアンドルを出走させたが、オルフェーヴルについて実はこう語っていた。「日本から来ている馬が素晴らしいということは知っている。おそらく、きょうも勝ち負けになる」。その言葉通り、オルフェは師が刺客として送り込んだミアンドルを2着に退け、快勝した。レースを見届けた後、指揮官はこう言った。

 「馬体の印象はそれほどでもなかったが、競馬では強かった。でも、今回はミアンドルも完調とは言えない仕上がり。本番は2頭出走させる予定。逆転を狙うよ」。ミアンドル、そしてドーヴィル大賞勝ちのマスターストローク。2枚看板を引っ提げ、今年も日本馬の前に立ちふさがる。

 一方、99年モンジューでエルコンドルパサーを破ったジョン・ハモンド師は「今年はオルフェーヴルが勝つだろう。日本馬が強いことはエルコンドルパサーの頃から知っている」と日本の3冠馬Vを予言した。

 ◆アンドレ・ファーブル 1945年12月9日生まれの66歳。障害騎手から調教師に。87年、初の仏リーディングに輝き、06年まで20年間、その座を譲らなかった。ハリケーンラン(05年)、レイルリンク(06年)など凱旋門賞を最多7勝。

 ◆ジョン・ハモンド 1960年6月27日生まれの52歳。スワーヴダンサー(91年)とモンジュー(99年)で凱旋門賞2勝。モンジューとエルコンドルパサーの叩き合いは今も語り草。01年には武豊を仏に誘い、多くの騎乗馬を用意した。

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2012年10月1日のニュース