【凱旋門賞】仏の日本人ライダー 現場の本音教えます!

[ 2012年9月26日 06:00 ]

フランスの競馬情報紙を広げ、オルフェーヴルへの期待を語った(左から)松岡氏、中野氏

 凱旋門賞(10月7日、フランス・ロンシャン)へ、人気の1頭として挑むオルフェーヴル(牡4=池江)を地元はどう見ているのか。現在、4人の日本人ホースマンがフランスで競馬に携わっているが、そのうちの若手ライダー(騎乗者)2人、中野優作氏(29)と松岡伸弥氏(23)が、オルフェと凱旋門賞について語った。

 ――2人が働く厩舎や、その周辺では、今年の凱旋門賞について、どんな声が上がっている?

 中野 混戦とみる人が多い。フランケル(13戦13勝、最強馬の呼び声が高い英国馬)が出てこないのが、そういう評価になっているようです。

 松岡 こちらもそう。フランケルのインパクトが強過ぎて、2400メートル路線は一枚落ちると思われているのかも。

 ――フォワ賞を勝ったオルフェーヴルの評判は?

 中野 ウチの調教師は3つのステップ(※1)の中ではシャレータを最も評価していた。

 松岡 現場では「オルフェは凄い」と言いながら、サオノワやシャレータの方に高い評価を与える人が多い気がします。

 中野 同感。でも、英国のブックメーカーではオルフェの方に低いオッズを付けている。このあたりが面白いところ。

 ――ズバリ、2人はオルフェをどのように評価しているか?

 中野 次を考えた時に安心できる内容ではなかったと思う。折り合いやコース取りなど、課題がたくさん見つかった。でも、優秀な成績を残している厩舎。馬が強いのは間違いなく、本番ではうまく修正してくるでしょう。

 松岡 僕はフォワ賞の内容は決して悪くなかったと思います。ロンシャンでG1勝ちのあるミアンドルを相手に、初めてコースを経験する立場でありながら勝った。その事実は評価できる。

 ――オルフェ以外で、どの馬を有力とみる?

 松岡 スノーフェアリーとデインドリーム。スノーはケガから復帰後、絶好調。遠征も馬場も気にしないタイプ。デインは重量を背負いながら牡馬相手にアスコットで勝った(※2)。牝馬とは思えないこの2頭が僕のイチ押し。

 中野 僕はその2頭に懐疑的。凱旋門賞で2年連続、同じ馬が好走するのは、なかなかないこと。

 ――ユームザインの3年連続2着などはあるが。

 中野 ナカヤマフェスタは1度目で勝てそうな競馬(2着)をしたのに、2回目(11着)は馬群に沈みました。2年連続で勝ち負けというのは厳しい。その意味で、フレッシュな3歳馬からサオノワあたりが面白いのでは。

 ――最後にオルフェへのエールを。

 中野 歴史的瞬間を見せてほしい。

 松岡 頑張ってほしい。もちろん応援しています。

 ※1=凱旋門賞と同じロンシャン2400メートルで行う前哨戦、フォワ賞、ニエル賞、ヴェルメイユ賞。※2=今年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS。

 ◇松岡 伸弥(まつおか・しんや)1989年(平元)1月31日、滋賀県生まれの23歳。北海道のファンタストCや加藤ステーブルで働いた後、昨年、アイルランドへ。今年6月からフランス。クラメント厩舎でライダーとして勤務。

 ◆中野 優作(なかの・ゆうさく)1983年(昭58)9月10日、愛知県生まれの29歳。滋賀・しがらき牧場などで勤務した後、昨年渡仏。アガ・カーン殿下の下でブレーキング(馴致)スタッフとして働いた後、フォレスティーユ厩舎でライダーとして勤務。

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