アパパネ、屈腱炎で引退…「完全制覇」の夢かなわず

[ 2012年9月14日 06:00 ]

10年、秋華賞を制し史上3頭目の牝馬3冠を達成したアパパネ

 10年に史上3頭目となる牝馬3冠を達成したアパパネ(牝5=国枝)が13日、右前浅屈腱炎を発症したことが判明。現役を引退し、繁殖牝馬となることが明らかになった。同馬は6月の安田記念16着後、北海道早来のノーザンファームへ放牧。札幌競馬場を経由し、今月2日に美浦に帰厩。秋の復帰戦を府中牝馬Sと決め、調教を開始した直後の故障発生だった。

 09年デビュー。福島の新馬戦こそ3着に敗れたが、未勝利、赤松賞と連勝して臨んだ阪神JFを制し2歳女王に。翌10年には桜花賞、オークス、秋華賞を制して牝馬3冠を獲得。オークスはサンテミリオンとの一騎打ちで、G1史上初となる同着Vを飾った。古馬となった11年にはヴィクトリアMでブエナビスタを撃破しG15勝目。6つある牝馬限定G1のうち5つを制し、残り1つとなったエリザベス女王杯を目指していたが、牝馬G1完全制覇の夢はかなわなかった。

 管理した国枝師は「この秋もう1回と思っていたが、残念ながらリタイアとなった。3冠を獲り、香港にも遠征したりと、いろいろな経験をさせてもらった。本当に感謝している。今度は産駒に期待している」と話した。けい養先などは今後の話し合いで決定される。

 ◆アパパネ 父キングカメハメハ 母ソルティビッド(母の父ソルトレイク)牝5歳 美浦・国枝厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績19戦7勝 総獲得賞金5億5859万2000円。

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