【セントウルS】エピセ混戦制した!武豊半年ぶり重賞V

[ 2012年9月10日 06:00 ]

【セントウルS】1着・エピセアローム(4)、2着・ロードカナロア(左)、3着・アンシェルブルー(16)

 阪神のサマースプリントシリーズ最終戦「第26回セントウルS」は武豊騎手(43)騎乗のエピセアロームが馬群をさばき、混戦を制した。

 3歳牝馬が実力派の古馬をまとめて負かした。シ烈な攻防となったゴール前、エピセアロームがグイッと前に首を突き出す。絶妙のタイミングでゴールへ。押し切り態勢に持ち込んだ1番人気ロードカナロアを頭差でギリギリ捉え、昨夏の小倉2歳S以来の重賞Vだ。2度目のコンビ結成となった武豊がパートナーの力をフルに引き出した。

 「前が強い馬だったから分からなかったけど、うまくいきました。枠も良かったし後方に置かれないように。いい感じに伸びてくれましたよ。かなり素質を感じるし、これで路線が決まりましたね」と2月12日の京都記念(トレイルブレイザー)に続く今年2度目の重賞制覇に笑顔を見せた。

 前走・北九州記念は小回りの小倉で終始外を回らされ、大外枠がこたえた3着。一転、ここは開幕週の馬場を生かせる4番枠を味方につけた。好スタートを切って道中は先行グループを視界に入れる絶好のポジション。最後は手応え通りに脚を使って勝利を手繰り寄せた。レースを見届けた石坂師も「G1級の馬を差し切ったんだから満点の内容」と破顔一笑。「全然(ハミを)かむところがなく、スピードでついて行っているだけ。オークスまでは女の道を歩んだけど、あの結果(16着)を見たら距離を短くしないといけないと思った」

 サマースプリントシリーズは既にアイビスSD→キーンランドCを連勝したパドトロワの優勝が決まっていたため、ボーナスには手が届かず。それでもスプリンターズS(9月30日、中山)に向けて最高の形で弾みがついた。「未来が開けたね。このまま体調が良ければG1へ」とトレーナー。石坂厩舎で3歳牝馬、スプリンターズSと言えば5年前の覇者アストンマーチャンとイメージがダブる。今は亡き偉大な先輩の背中を追うように、一気に頂点を狙っていく。

 ◆エピセアローム 父ダイワメジャー 母ラタフィア(母の父コジーン)牝3歳 栗東・石坂厩舎所属 馬主・吉田勝己氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績9戦3勝 獲得賞金1億2020万1000円。

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