【レパードＳ】不思議くんビクター「何か隠してる」

＜レパードＳ＞坂路を楽走で駆け上がるナムラビクター

　【東西ドキュメント・栗東＝１日】炎天下の取材の締めくくりは野村厩舎へ。レパードＳ出走のナムラビクターは坂路で４Ｆ５５秒６～１Ｆ１４秒０。時計、動き共に目立たない。これがいつものパターンだ。柏原は調教パートナーの鵜木助手に感触を尋ねた。「今朝も２回ほどジャンプしていたよ」。何のことかと言えば、ポリトラックでも坂路でも足跡や木の影に反応し、ピョンと跳びはねるのがこの馬の癖。乗り手からすれば、そこで時計の感覚がズレてしまうという。

　ダート替わりで突如目覚めて未勝利→５００万を立て続けに差し切り。昇級戦３着を挟んで前走・御嶽特別が３馬身半差の快勝だった。「稽古では動かないけど競馬で走る、省エネタイプやね。勝ってからもケロッとしているよ。まだ何かを隠していると思う」。日々またがっている鵜木助手ですら、つかみどころがない個性派。その分、底知れない可能性を秘めている。