【宝塚記念】ルーラー納得2着「勝った馬は凄いよ」

[ 2012年6月25日 06:00 ]

<宝塚記念>2着に敗れたルーラーシップ(左)

 オルフェーヴルが5冠馬となった宝塚記念。2着はルーラーシップ。前走で香港のG1を圧勝した強豪も、復活したオルフェの前にひれ伏すしかなかった。

 「勝った馬は凄いよ」。ウィリアムズはサバサバとした表情で語った。全力を尽くしたルーラーシップ、納得の銀メダルだった。

 4コーナー手前の勝負どころで外を上がる。好位に取り付き、先に抜け出したマウントシャスタを外から捉える態勢に入った。しかし、インから同じ勝負服の栗毛馬が並ぶ間もなくかわしていった。懸命に追いかけるが、坂上でグッと引き離された。2馬身差2着。国内G1制覇は、また持ち越しとなった。

 ただ、かわされた相手がオルフェーヴルでは、諦めるしかない。

 「掛かることなく、4コーナーも思い通りに回ることができた。できるだけのことはやったよ」(ウィリアムズ)。わずかな誤算はスタートだった。ゲートが遅く、後手を踏んだ。前に取り付くために脚を使った。「スタートが良かったら、もう少し接戦になっていたかな」。今回の短期免許期間中、重賞4勝と鬼神のごとき活躍を見せた名手は、多少の悔いを残して日本でのラストライドを終えた。

 角居師は「上手にレースをしてくれた。この馬の力は出せたと思う」とコメント。オルフェーヴルと同じく、凱旋門賞への登録を既に済ませているが、「負けましたから」と遠征について指揮官は明言を避けた。ただ、前走のクイーンエリザベス2世C(香港)で圧巻の強さを見せつけ、ここでも堂々の2着。イギリスのブックメーカー(賭け業者)では世界一を決する一戦に単勝20倍程度(オルフェーヴルは12~16倍)で名を連ねている。競馬の本場はルーラーシップもまた、世界レベルの強豪の一角とみている。

 国内トップクラスの力をあらためて見せつけた超良血馬。これからも日本で、世界で、オルフェーヴルとの名勝負を重ねていくのだろう。

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2012年6月25日のニュース