【エプソムC】ダノンシャーク2着…福永、首差で偉業逃す

[ 2012年6月11日 06:00 ]

 逃した魚は大きかった。中団の前めでじっくりと脚をためていた2番人気ダノンシャークが、直線を向いて爆発的な末脚を繰り出す。早め先頭から押し切りを狙うトーセンレーヴに坂上、猛然と襲いかかった。馬名通り、獲物を狙うサメのような迫力。1完歩ごとにグイグイと差を詰めたが、首差まで迫ったところが無念のゴールだった。

 検量室に引き揚げてきた福永は「もうちょっとだったが…」と天を仰いだ。「競馬の形としてはバッチリだった。道中のポジションもイメージ通り。結果だけが違った。仕掛けのタイミングが難しかったね」。10年セイウンワンダー、11年ダークシャドウに続くエプソムC3連覇、史上初の土日重賞3勝と大暴れした先週に続く重賞騎乗機会4連勝…。記録ずくめの勝利は、あと一歩のところでスルリと逃げていった。

 シャークにとっても、スポニチ賞京都金杯、マイラーズCに続き、今年に入って3回目の重賞銀メダル。強敵を相手にハイレベルな走りを続けながらも、なかなか待望のタイトルに手が届かない。それでも大久保龍師は「賞金を加算できたし、1800メートルでも結果を出せた。収穫は大きかった」と前を向いた。

 「この後は夏休みに入る予定。秋の目標は毎日王冠あたりかな」と同師。4歳で、まだ伸び盛りのディープインパクト産駒。充電を経て心身共にパワーアップすれば、秋には大きなタイトルも視界に入ってくる。

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2012年6月11日のニュース