【安田記念】アポロン上昇　池添「マイルＣＳに近い」

＜安田記念＞エイシンエンブレム（右）を突き放すエイシンアポロン

　復活の兆しが見えた。昨秋のマイル王エイシンアポロンは坂路へ。エイシンエンブレム（４歳５００万）を５馬身追いかけてスタートしたが、馬なりのまま、中間地点で追いついてしまった。ラスト１Ｆ、池添がゴーサインを出すと、しっかり伸びて２馬身先着。４Ｆ５２秒１～１Ｆ１２秒１。馬場開場から１０分以上たち、馬場が荒れた時間帯では文句なしの好時計だ。「もともと攻め駆けするタイプですが、ボコボコの馬場でも脚を取られることなく、いい反応をみせてくれた。前回より状態は良くなっている。マイルＣＳに近い状態だと思います」と池添は上機嫌で語った。

　休み明けの前走マイラーズＣはまさかの１４着大敗。筋肉痛のため、年明け初戦に予定していた中山記念を回避し、さらにはドバイ遠征も取りやめた影響が残っていたのか。池添は淡々と振り返る。「やはり調教量が物足りなかったのだと思う。プラス（１０キロ）体重で余裕残しでしたから」

　厩舎の番頭・中山助手も見解は同じだ。「今回は速いところを４本やれた（前走は３本）。体も５キロぐらいは絞れているんじゃないかな。普段の歩く感じも速くなっているよ」

　ここまでは理想的な上昇カーブだ。当日に確認したいのは馬体重。絞れているなら買いのサインだ。「どういう競馬でも対応できるし流れにさえ乗れれば大丈夫。いい結果を出せるように乗りたい」。今のアポロンなら勝負になる。池添の決意表明に手応えがにじんでいた。