【佐賀】紅一点小山 佐賀から気持ち新たに

[ 2012年3月30日 06:00 ]

地方現役7人目の女性騎手となる小山

 【地方競馬です!!】春が来た。雪解け、新芽、メバル釣り…。桜といえば卒業、旅立ちの季節。騎手免許試験に合格した地方競馬第90期候補生7人も29日、那須塩原の養成所で修了式を終え、所属各場でプロとしてスタートする。

 紅一点、地方現役7人目の女性騎手となる小山紗知伽(17)は佐賀へ。騎手を目指した理由は単純明快だ。「無性に馬に乗りたくなったんです」。あどけない表情に笑みが満ちた。幼い頃から動物が大好き。最初は獣医になろうと思った。「血とか駄目なんで…」と眉をひそめる。あきらめて保育士を目指したが中学3年の受験シーズン、馬に乗りたい感情を止めることができなくなった。

 巣立つ今、本音は楽しみより不安の方が大きい。佐賀では調教に乗った経験もない。熊本県出身。厩舎実習はデビューするはずだった荒尾。故郷の競馬は昨年で廃止に。師匠の幣旗(へいはた)吉昭師(58)と共に新天地で一からスタートする。「もうあんな思いはしたくない。中央だけでなく地方も知ってほしい」と小山。

 だからこそ「力もつけたいし、馬の気持ちを考えて自分の引き出しを増やしたい。ファンが“また見たい”と思うようなレースをするのが目標です」。その日を楽しみに待ちたい。(池田 裕文)

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2012年3月30日のニュース