【高松宮記念】G1“初登板”マジン真っ向勝負!

[ 2012年3月21日 06:00 ]

<高松宮記念>厩舎周りを運動するマジンプロスパー

 5連勝中ロードカナロアとスプリントG1連覇を狙うカレンチャンの同門対決が注目される今年の「第42回高松宮記念」。だが、伏兵陣も多彩。阪急杯を快勝して勢いに乗るマジンプロスパーは日米球界を席巻した大魔神こと佐々木主浩氏がオーナー。強敵相手に真っ向勝負を挑む。

 短距離界にひしめく強豪に大魔神が立ちはだかる。阪急杯で重賞初制覇を達成したマジンプロスパーが初めてG1舞台に“登板”する。前走は先行勢総崩れの流れの中、好位グループから唯一、しかも楽々と抜け出して追い込み勢を完封。2着に1馬身半差をつけ短距離戦では完勝と言える内容に、宝来助手も「本当に強い競馬だった」と振り返る。

 10年夏に1度は中央デビューを果たしが、未勝利のまま公営・名古屋競馬に移籍。昨春に再転入して芝路線に転向すると、見違えるように白星を量産。わずか1年足らずでG3ウイナーまで出世した。「以前に比べてトモ(後肢)がしっかりしたし、精神面も大人になってきた」と宝来助手は躍進の要因を分析。「前走後も体調はいいし、気合も乗ってきた。馬もレースが近いことが分かっているみたい」と調整も万全だ。

 元大リーガーの佐々木主浩氏の所有馬。馬はもちろんだが、オーナー自身の勢いも見逃せない。3歳牝馬のヴィルシーナは4戦3勝の成績で2月のクイーンCを制し、桜花賞の有力候補に名を連ねる。同じく3歳のスペルヴィアは先週土曜の阪神で鮮やかなデビュー勝ちを飾った。JRAで所有する現役馬はマジンを含めて4頭。そのうちの3頭が春のビッグタイトルを狙える位置にいる。

 「スピードがあるので1200メートルの方が競馬はしやすいと思う」と陣営は前走からの1F短縮を歓迎。さらに「馬力もあるので馬場が渋ってもこなすと思うし直線の坂も問題ない。左回りも調教の感じから大丈夫」と、未知の新装コースをプラスに捉えている。前残りが目立つ中京芝コースで、確実に好位をキープできる先行力が大きな武器となるのは間違いない。

 日米通算381セーブの剛腕クローザーを思わせる速さとパワーを兼ね備えたサラブレッドの大魔神。ライバルを封じる快速球が新装中京を埋め尽くす大観衆をうならせる。

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2012年3月21日のニュース