【阪神大賞典】4冠馬同期ギュスターヴクライV

[ 2012年3月19日 06:00 ]

<阪神大賞典>レースを制したギュスターヴクライと、福永(左)と荒川師(左から2人目)

 阪神メーンの「第60回阪神大賞典」はオルフェーヴルの逸走2着で大波乱。3番人気ギュスターヴクライが金星を挙げた。

 コース取りが明暗を分けた。ギュスターヴクライは終始内ラチ沿いを進む形。逸走したオルフェーヴルとあまりに対照的だった。勝因を福永が明かす。「芝は最内が一番状態がいい。一番いいところを走れた」

 ただし、そこへ導くにはスタートを決める必要があった。過去のレースVTRで研究した福永は「あまり上手じゃなさそう」との印象を持ったと言う。「加えて内枠ということもあったので積極的に出していって、いいポジションをキープしようと。道中も乱されることなく自分のペースで走れていた」と思惑通りに進めた。内ラチ沿いを外したのはナムラクレセントをかわしたときだけ。1枠1番を生かし切った。

 福永は「さすがに強かった」と4冠馬に敬意を表したが「ワンチャンスをものにすることができた」と胸を張る。勝ち馬に普段またがっているのは、騎手学校で同期だった高橋亮技術調教師。レース後は「うまいこと乗る」と同期ラインでの勝利を喜んだ。荒川師も「うまいことかみ合った」と笑顔を見せた。次は天皇賞・春(4月29日、京都)が濃厚。オルフェーヴルと同世代に生まれたのは非運か、幸運か。まだまだドラマは続く。

 ◆ギュスターヴクライ 父ハーツクライ 母ファビラスラフイン(母の父ファビュラスダンサー) 牡4歳 栗東・荒川厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績16戦5勝 総獲得賞金1億4692万8000円。

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2012年3月19日のニュース