【若葉S】美浦にまさかの4連敗…西のエースが止める!

[ 2012年3月14日 06:00 ]

<若葉S>きさらぎ賞を制したワールドエースが関東猛攻を食い止める

 桜花賞トライアルは3戦全て関東馬が快勝。牡馬も弥生賞をコスモオオゾラが制し“東高西低”がささやかれるクラシック戦線。そんなムードを打ち払うべく、西の主役候補ワールドエースが皐月賞トライアル・若葉Sに出走する。デビュー前から大きな注目を集めていたディープインパクト産駒。きさらぎ賞に続く連勝で、押しも押されもせぬ西のエースに名乗りを上げる構えだ。

 ワールドエースは前走・きさらぎ賞で4角8番手からきっちり差し切り重賞V。賞金を加算してクラシックへの出走を確実にしたが、陣営が次走に選んだのは強豪が集う弥生賞やスプリングSではなくオープン特別の若葉S。なぜこのレースなのか?池江師は「今後の皐月賞→ダービーというローテーションを考えると、関東への輸送が続くのはどうか」と理由を挙げ、さらに「コーナー4つのレースを皐月賞までにもう1度使いたかった」と説明した。

 “もう1度”にこだわるのは、コーナー4つだった2走前の若駒Sで2着に敗れたため。5頭立ての超スローペース、さらに切れ味を削がれる重馬場と不利な条件が重なったとはいえ、負けは負け。本番前に再度経験させる意味合いから、この舞台を前哨戦としたのだ。

 中間はノーザンファームしがらきでの放牧を挟んだが、出来は上々。川合助手が「緩ませたわけじゃないから」と話す通り調整は順調に進んでいる。ポイントは折り合い面。調教でも「少し掛かりそうなところがある。坂路でもチャカチャカしているからね」というように、現状はやや不安定な面も見せているだけに本番前にきっちり修正しておきたいところだ。

 ただ、能力はやはり一級品。川合助手は「デビュー前に乗ったときに、凄いものを持っているって感じたね」と振り返る。「速い時計を出してもすぐに息が入る。心肺機能の強さはオルフェーヴルにも通じるところがあるね」と評価は高い。

 今はその能力を最大限に発揮するために我慢を覚えさせている段階。徐々にではあるが、確実に前進してきている。昨年に3冠を達成した厩舎の偉大な先輩に近づくためにもここで結果を残してクラシック本番へ弾みをつける。

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2012年3月14日のニュース