【中山牝馬S】ホエール エレガントに4F49秒7

[ 2012年3月8日 06:00 ]

<中山牝馬S>ホエールキャプチャ(右)は終始余裕の手応えで好時計を叩き出した

 今週行われる桜花賞TR(3着まで優先出走権)のフィリーズレビューと古馬牝馬のハンデ重賞・中山牝馬Sの追い切りが7日、美浦、栗東トレセンで行われた。中山牝馬Sでの主役はホエールキャプチャ。陣営も自信満々の仕上がりできっちり勝って、ヴィクトリアマイルに弾みを付ける。

 殺風景な坂路コースで、ひときわ輝く芦毛の馬体が躍動した。ホエールキャプチャはセコンドピアット(3歳500万)をパートナーに最終追い。序盤から馬体を並べ、軽快な脚さばきで駆け上がる。手応えは楽なままだったが、最後は1勝馬に格の違いを見せつけて1馬身先着。4F49秒7の超抜タイムを2週続けて軽々と叩き出した。

 「先週(4F49秒8)は乗り役が乗って、きょうは助手が乗ったから、今週の方が5キロくらい重い。それでも重苦しさはないし、これだけ動くのだから九分九厘仕上がっているんじゃないかな」。馬名にちなみ「白鯨」の文字が刺しゅうされたキャップをかぶった田中清師も満足の表情。1月末に放牧から帰厩し、坂路を中心に丹念に乗り込んだだけに、休み明けでも仕上がりに不安はない。

 昨年は3歳牝馬クラシック路線で、関東の顔として活躍。G1タイトルこそ取り損ねたが桜花賞2着、オークス、秋華賞3着、エリザベス女王杯4着。1戦ごとに勢力図が塗り替わった牝馬G1戦線で常に上位争いを演じてきた。「桜花賞はかなり外を回らされたし、オークスは出遅れなければもっと際どい競馬になっていたはず」と師には厳しいレースを戦い抜いてきた自負がある。

 4歳になり、心身共に充実期を迎えつつある。指揮官も「全体に幅が出てきたし、つくべき筋肉もついてきた。気持ちの面もずいぶん落ち着いてきた」と評価。「馬体は10キロくらい増えていると思うが成長分もある。少し余裕はあるが、目標としているヴィクトリアマイルにつながるレースを期待したい」と力を込めた。ハンデも「最初からそのつもりだった」という55・5キロ。好メンバーのここで結果を出せば、悲願のG1制覇が見えてくる。

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2012年3月8日のニュース