【中山記念】リアル“再浮上”へ貫禄の仕上がり

[ 2012年2月24日 06:00 ]

<中山記念>3頭併せで追い切るリアルインパクト

 出走態勢は整った。中山記念で始動する昨年の安田記念ウイナー、リアルインパクトがウッドチップコースで最終追いを消化。貫禄の動きで仕上がりの良さをアピールした。期待された昨秋が不発に終わった分、今季こその構えだ。

 休み明けでもきっちり結果を出す。雨が本降りになる中、美浦でリアルインパクトがパワフルな動きを見せた。石橋脩(レースは岩田)を背にWコースで3頭併せ。前から2馬身ずつの等間隔でエアロッシュ(3歳500万)、イジゲン(同未勝利)に続き、直線は最内へ。1F標識で追われると、しぶとく伸びて外2頭に体を並べてゴール。5F67秒8~1F12秒6と時計も及第点だ。

 橋本助手は穏やかに切り出した。「67秒台?時計も出ているし、帰厩後も十分乗り込んだので調教過程としては申し分ない。あとは気持ちの面。昨秋は大人びた感じで落ち着いていたが、今回はさらにおとなしい。これをいい方に見るべきなのか。この1本で変わってくれれば」。レース当日、戦闘モードに入れば理想的との思惑だ。

 昨春は3歳馬として史上初の安田記念優勝の快挙を飾った。しかし秋は、初戦の毎日王冠で僚馬ダークシャドウの首差2着に頑張ったが、続くマイルCS5着→阪神C10着と意外な下降線。同助手は「マイルCSはともかく、阪神Cは内枠で動けず、フラストレーションが残る結果に。その後はすぐ、ノーザンファームしがらき(滋賀)でリフレッシュした」とリセットを図った。

 中山は2歳時の朝日杯FS2着以来。優勝したグランプリボスに3/4馬身屈したが、中団から器用に立ち回っていた。「トリッキーな中山マイルもあの時は上手にこなしていた。今回は内回り1800メートルに替わるが、コース自体はマイナスとは思っていない。昨年終盤は不完全燃焼だったのでいいスタートを切って、流れを変えたい」と橋本助手は力を込めた。明け4歳のディープインパクト産駒の代表格。G1戦線に再び胸を張って挑むためにも、譲れない始動戦だ。

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2012年2月24日のニュース