【共同通信杯】父子制覇へ!ジャングル豪快!

[ 2012年2月9日 06:00 ]

<共同通信杯>3頭併せで追い切る(左から)レンディル、スピルバーグ、ジャングルクルーズ

 クラシックの登竜門「第46回共同通信杯」の追い切りが8日、美浦、栗東両トレセンで行われた。藤沢和厩舎が送り込む素質馬2騎ジャングルクルーズとスピルバーグは、芝コースで先輩馬に胸を借りる3頭併せ。2頭とも自慢の末脚を発揮し楽に先着。中でもジャングルポケット産駒のクルーズはレース父子制覇へ、そしてクラシック出走へ今の勢いをアピールした。

 2頭出しの藤沢和厩舎はその僚馬が実戦さながらの併せ馬を敢行した。芝コースで先行するレンディル(6歳1600万)の後方を横山典騎乗(レースは北村宏)のスピルバーグ、田面木騎乗(レースは横山典)のジャングルクルーズの順で2馬身の等間隔で追走。直線は先輩馬を目標に内外から脚を伸ばす。内に入ったジャングルはコーナーリングを利してサッと馬体を併せ、外スピルは馬なりのまま豪快に並びかけて内2頭を抜き去った。ジャングル、スピルは先輩馬にそれぞれ首、半馬身先着。末脚鋭い2頭がゴール前で強襲してワンツーフィニッシュするシーンを連想させた。

 藤沢和師は「2頭とも順調に来られたし、ゴール前はいい感じだったな」と納得の表情。ジャングルクルーズには父ジャングルポケットに続くレース父子制覇が懸かる。01年共同通信杯を勝ち、ダービー馬に輝いた父。その血を受け継ぐ息子に期待は高まる。「うちにはサトノグロリアス(1戦1勝)もいるし、今年のジャンポケ産駒はいいんじゃないかな。体は少し緩くて難しいところはあるが、ゆっくりと調整する厩舎にはいいんだ」と特徴を口にした。

 新馬戦は2着に敗れたが、指揮官は手応えをつかんでいた。「新馬戦は厩舎に来て1カ月で使ったからね。超スローだったし、勝った馬(サトノプライマシー)も強かった。長くいい脚を使ってくれたし、あれで競馬っぷりは分かった」。中1週で出走した未勝利はきっちりV。その後は短期放牧を挟んで、12月24日にトレセンに帰厩し1カ月以上乗り込んできた。1週前には坂路で自己ベストを0秒9上回る4F50秒5をマークしている。

 地元で西から来る強力ディープ産駒を迎え撃つ。「ダービーに行きたくて、勝ちたくてみんなここへ使って来る。重賞だし強気なことは言えないが…」と率直に語った指揮官。だが、表情からは気合がみなぎっていた。ここで結果を出せば、トレーナー悲願のダービー制覇はグッと近づく。

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2012年2月9日のニュース