【京都記念】ヒルノダムール貫禄「負けられん」

[ 2012年2月9日 06:00 ]

<京都記念>坂路で、僚馬・オーシャンフリート(右)と追い切るヒルノダムール

 「第105回京都記念」追い切りは昨春の天皇賞馬ヒルノダムールが貫禄の動きを披露した。

 ヒルノダムールは京都記念メンバー中唯一のG1馬。昆師もそのことは百も承知とばかりに、強気な言葉をポンポンと並べた。

 「普通に考えたら負けられんでしょう。これまで戦ってきたメンバーを考えたら今回はずっと楽。力の違いを見せてほしいね」

 坂路でオーシャンフリート(4歳1000万)との併せ馬。1馬身ほど追い掛けてのスタートから、仕掛けられたのは残り300メートルあたり。ゴールでは半馬身ほど遅れて、4F55秒3~1F13秒0だった。目イチに追われていないこと、そして4Fで53秒を切る馬がわずか3頭のみの極悪馬場だったことを考えれば、及第点と言えるだろう。

 「かなり悪い馬場だった。予定より遅い時計だったけれど、これで良かったと思う。状態はいいよ」と手綱を取った藤田にも不安な様子は全くない。モニターで動きを見届けた指揮官も「先週で体は出来ていたので、きょうは坂路で調整程度。予定通りですよ」と同意見だ。

 昨秋のフランス遠征から帰国後は大きく馬体が減って、有馬記念では天皇賞・春に比べて8キロ減の466キロだった。しかしこの中間は馬体もふっくらして、大きな上積みが見込める。「帰国当初は450キロまで馬体が減って、これが同じ馬かと思ったぐらい。でも、今回はプラス体重で行ける。それに有馬記念もスムーズならもっとやれたし、力負けとは思っていない」

 春の結果次第では、夏以降の欧州への長期遠征も視野に入っている。「向こうにずっといるぐらいのつもりじゃないと駄目。欧州でも通用する自信はあるし、重い斤量に慣れさせながらできればと思っている。そのためにも春は成績を残さないとね」。2年越しの夢に向けて、最高のスタートを決められそうな年明け初戦だ。

続きを表示

2012年2月9日のニュース