【根岸S】砂のヒラボク軍団!今週はワイルドだ

[ 2012年1月25日 06:00 ]

<根岸S>幸と「人馬一体」の絆で重賞初制覇を狙うヒラボクワイルド

 勢いに乗れ!東京開幕週のメーン「第26回根岸S」はヒラボクワイルドが見逃せない存在だ。先週の平安Sでは同厩舎・同馬主のヒラボクキングが10番人気ながら、不動の本命を完封する快勝劇。またもダート路線でアッと言わせるか。この馬も前走・ギャラクシーSを完勝しており、素質、勢いとも十分。穴党必見の1頭だ。

 まさに付きっ切り。火曜朝もヒラボクワイルドの背には主戦騎手・幸の姿があった。「競馬のある土日以外は毎日。もう2カ月くらいになるね」。21日の小倉3Rで落馬のアクシデント。だがその後も予定通り騎乗をこなし、この日も「もう大丈夫」と何事もなかったように話す。さすがは年間騎乗数No・1の鉄人ジョッキーだ。

 大久保龍師から「乗り難しい馬なので」と調教から一貫して依頼を受けたのが始まりだった。パートナーの性格を「イレ込み出すとテンションが一気にドーンと上がってしまう」と幸は分析する。競馬に向けて気合を高める一方で、無駄なエネルギーを消費しないよう落ち着かせる。普段から馬上での細やかなサジ加減が必要なのだ。

 CWコースを1周半。落ち着いた気配の裏には、音に反応し過ぎないようメンコ(覆面)を二重にかぶせるといった厩舎の丁寧な配慮も隠れている。「厩舎でしっかりケアしてもらって凄くいい状態。まだ手の内に入れているわけじゃないですけど」と幸は騎乗した感触を笑顔で振り返った。

 前走・ギャラクシーS(12月18日、阪神)の勝ちっぷりも鮮やかなものだった。見た目に乗り難しさを全く感じさせず、息の合ったレース運びであっさり抜け出した。1400メートル戦で2着に2馬身半差をつければ、ぶっち切りと言っていい。振り返るジョッキーの表情は明るいままだ。

 「折り合いを考えるとこの距離は乗りやすい。2走前の武蔵野S(松岡が騎乗して0秒6差の5着)も一瞬来そうな雰囲気がありましたし、その時の1600メートルより1400メートルの方がいい。いい競馬できるんじゃないかな」

 好勝負の手応えはある。ヒラボク軍団、そして馬自身の「勢い」と日々築いてきた「絆」とが大きな武器だ。

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2012年1月25日のニュース