船橋に半旗…坂井さん師匠・永井、涙で「悔しい」

[ 2012年1月17日 06:00 ]

<船橋オート12R・準決勝>1着で優出を決めた永井大介は亡き愛弟子の愛車(手前)に目をやる

 女子オートレーサー、坂井宏朱(さかい・ひろみ)さん(享年27)の練習中の死亡事故から一夜明けた16日、船橋オートレース場では半旗が掲げられる中、一般戦4日間シリーズの3日目が開催された。

 レース開始前の午前8時30分には、坂井さんが事故死した1コーナーのフェンス付近で選手、関係者ら約150人が追悼式に参列。早すぎる死を悼んだ。1Rの試走後には坂井さんへ黙とうをささげる場内アナウンスが流れ、選手は左肩に喪章をつけて出走した。入場門横には献花台と記帳台を設置。笑顔を浮かべた坂井さんの遺影のそばにファンからの花束が供えられた。

 坂井さんの師匠だった永井大介(34)は、愛弟子の死亡事故について「悔しいとしか言えない」と言葉を絞り出した。12Rの準決勝戦には悲しみをこらえて出場。シリーズ初の1着で優勝戦進出を決めた。「うまく乗れる自信はなかったけど…。あす(の優勝戦)は勝ちたい」と語ると、感極まって目頭を押さえた。

 坂井さんと同期、同年齢で昨年の最優秀新人の青山周平は9Rの準決勝戦を勝つと、坂井さんのロッカーにスポーツドリンクのペットボトルを手向けて一礼。「坂井のことが頭から離れないが、考えても仕方ない。彼女の分まで頑張るだけです。(準決勝戦は)“俺の走りを見てろ!”という気持ちで走りました」と気丈に話した。17日の優勝戦では坂井さんの師匠と同期が初めて対戦。それぞれが悲痛な思いを胸に手向けのVを目指す。

 ◇坂井宏朱さん葬儀日程

【通夜】1月18日(水)午後6時

【葬儀・告別式】同19日(木)午前11時30分

【場所】増上寺 光摂殿=東京都港区芝公園4の7の35=(電)03(3432)1431

【喪主】父克行(かつゆき)さん

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