今週調教復帰!ウチパク「今すぐにでも乗りたい」

[ 2012年1月10日 06:00 ]

スーツ姿でフェアプレー賞の表彰を受ける内田

 ダービージョッキーがターフに戻ってくる。昨年5月11日に大井競馬で落馬し頚椎(けいつい)歯突起骨折の重傷を負って戦列を離れていた内田博幸騎手(41)が9日、中山競馬場に姿を見せた。昨年のフェアプレー賞に選出され表彰式にスーツ姿で臨んだ内田は「久々の競馬場でワクワクする。今すぐにでも乗りたい気持ち」と話した。

 騎手生命を脅かす重傷。骨折直後の2カ月はハローベストという器具で頚椎を固定し体を動かせない状態だったが、7月から本格的なリハビリを開始。騎乗感覚やバランスを取り戻すための木馬や体幹トレーニングに励み、昨年末からは馬事公苑で乗馬も再開できるまで回復した。「ケガの直後は言葉を発するのもつらく不安もあったが、絶対に復帰するという気持ちでトレーニングしてきた。今は骨折したところに負担が掛からないよう首の筋肉も鍛えている。首の動きもスムーズになった」と内田。「これだけ長く休んだのは初めてだが、騎手として、人間としていろんなことを考えさせられたし、体を鍛え直すという意味でもいい機会になったとプラスに捉えている」と語った。

 12日から美浦で調教騎乗を開始。実戦復帰は28日からの東京開催を予定している。「今すぐ乗っても大丈夫な感じだが勝負はそんなに甘くない。馬主さんや厩舎のみんなに安心して任せてもらえるよう、まずは調教をしっかりこなして段階を踏んでいきたい」。リハビリ中はファンからの手紙に励まされたといい「感謝している。心配をかけたので、またいい競馬を見せたい」と決意を語った。名手の手綱さばきが再び見られる日はもうすぐだ。

 ≪一昨年にも骨折≫内田は昨年5月、南関東の牡馬クラシック第1弾・羽田盃のキスミープリンスに騎乗するため大井競馬に遠征。1つ前の交流競走でリスキープラン(牡4=森)に騎乗、直線でバランスを崩し前のめりに落馬した。当初は約2カ月の入院加療を要するとの診断だったが、ここまで復帰が長引いた。10年1月には中山で9頭が落馬する大事故に巻き込まれ、左腕を骨折。この時は約1カ月で復帰を果たしている。

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2012年1月10日のニュース