【東京大賞典】“1強”に待った!アキュート砂王届く

[ 2011年12月28日 06:00 ]

<東京大賞典>JCダート2着の勢いを発揮したいワンダーアキュート

 今年から国際G1になった暮れの“ダートグランプリ”「第57回東京大賞典」が29日、東京・大井競馬場で行われる。1年以上負けなしの前年覇者スマートファルコン断然ムードの中、上昇気流に乗って挑むのがワンダーアキュートだ。前走のジャパンCダート2着で初のG1連対。1年ぶり3度目のTCK遠征で“絶対王者”をどこまで追い詰めるか。

 着々と力をつけてきた。3歳時から古馬相手に重賞を連勝するなど、常に一線級で活躍してきたワンダーアキュートが、この秋はさらにスケールアップした印象だ。前走のJCダートはスタート直後につまずいて約2馬身のロス。それでもメンバー中、最速の上がり3F36秒8の末脚。猛然とトランセンドの2着に突っ込んできた。スタートさえ五分だったら…。

 「競馬に“たら、れば”の話はダメだけどね。それでも、これまで勝てなかったエスポワールシチー(3着)に先着したというだけで、多少は評価していいんじゃないかな」。佐藤正師は確かな成長を感じ取っている。つまずいた際に両膝を外傷したものの、大事には至らず。その後はここ目標にきっちりと調整されてきた。同師は「名古屋の交流(G2名古屋GP)も選択肢にあったがオーナーと相談し、調子がいいのでG1を目指そうと。レースを使いながら良くなっているし、前走の疲れも全然ない」と太鼓判を押した。

 最大のポイントは長距離輸送だ。昨年のこのレース、大井までの輸送でイレ込み当日は馬体重マイナス16キロ。ダートで初めて2桁着順(10着)に終わった。「前走はもう10キロくらい減る予定で仕上げたが、当日はプラス14キロ。増えても走っていたから、かえって良かったかもしれない。せめて前回ぐらいの馬体重で出したいね。パドックではいつも通りメンコを二重にしてホライゾネットも着用するつもり」と師。過去最高518キロだった前走の馬体が示すように肉体面はまさに完成の時を迎えようとしている。あとは精神面。落ち着きたっぷりにパドックを周回していれば、大本命に肉薄するシーンがあっていい。

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2011年12月28日のニュース