【有馬記念】島川オーナー 夢はジョーダンでかなえる!

[ 2011年12月21日 06:00 ]

<有馬記念>トーセンジョーダンで有馬V、海外遠征の夢を話す川島氏

 有馬を勝って海外へ!トーセンジョーダンの島川隆哉オーナー(70)が大いなる野望を打ち明けた。馬主15年目の今年、トーセンジョーダンの天皇賞・秋で悲願のG1初制覇。5歳にして本格化した愛馬とともに、有馬記念、そして凱旋門賞獲りを狙う。

 ――トーセンジョーダンで天皇賞・秋を勝ち、G1初制覇。馬主15年目の悲願成就ですね。

 「競馬は何が起こるか分からない。セレクトセールで周りがいいと言う馬を買ったって走らないときは走らないですからね。運があれば勝てるだろうという程度に考えていました」

 ――競馬との出合いは?

 「学生時代にアルバイト先の仲間がやっていて、自分もやってみたらはまった。その頃に漠然と馬主になりたいなと思っていました」

 ――現5歳世代の馬名はワインにちなんでいるそうですが、セレクトセールで高額で競り落とした馬にジョーダンと付けた理由は?

 「ジョーダンはカリフォルニアのワインです。仙台の小さなステーキ店で出してもらって、初めて“ワインっておいしいな”と感じたのがジョーダンだったんです。もっと有名なワインの名前も付けていますが、そういう意味でジョーダンには思い入れがあるんですよ」

 ――共同通信杯2着など早くから活躍しましたが、爪の不安でクラシックには出られなかった。

 「70年生きていて、人生に無駄なことはなかったと思うんです。月1万円で生活していた時期もありましたが、今はこうして馬主になっている。ジョーダンもクラシックを前に離脱したときは“なんだよ”と思いましたが、今思えば、だから今の活躍があるのかもしれません。本当に競馬は分かりませんよ」

 ――いよいよ有馬記念。

 「暮れのお祭りですよね。最も思い出深いのはオンスロートとタカマガハラで決まった62年。出走するだけでも大変なことなので、注目馬で参戦できるのは楽しみです」

 ――本社が仙台にあり、出身は八戸。福島馬主協会の理事も務めている。今年は大変な年だった。

 「震災発生時は仙台にいましたし、会社も被害を受けました。でも、競馬は競馬。メディアの方はそういう見方をするんでしょうけど、馬が勇気づけるとかいうのはおこがましいと思います」

 ――G1は勝ちました。今後の夢は?

 「やっぱりダービー優勝ですね。牡馬はダービーに向きそうな馬しか買いませんから。そして凱旋門賞。両方勝ったら馬主をやめるかもしれません」

 ――ジョーダンで海外挑戦する考えは?

 「今年の有馬記念はいいメンバーがそろいましたからね。ここで勝つようなら、大きいところに挑戦してもいいでしょう。もし有馬を勝ったら、来年はドバイと凱旋門賞に挑戦しますよ」

 ◆島川 隆哉(しまかわ・たかや)1941年(昭16)6月17日、青森県八戸市生まれの70歳。「カニトップ」など健康栄養補助食品などを扱うジャパンヘルスサミットの代表取締役社長。97年にJRA馬主資格取得。冠名「トーセン」は島川の音読みから。04年オールカマー(トーセンダンディ)でJRA重賞初V。福島馬主協会理事。趣味はゴルフ。血液型B。

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