【阪神JF】持ってるジョワ 史上初の2戦目Vへ

[ 2011年12月9日 06:00 ]

<阪神JF>抽選をクリアしたジョワドヴィーヴル

 2歳女王決定戦「第63回阪神JF」の出走馬18頭が確定した。姉にブエナビスタを持つ超良血ジョワドヴィーヴルが、15分の6の抽選を突破。同じく抽選突破で制したブエナに続く姉妹Vの夢が膨らむ。同レース枠順は9日に確定、10日に前売りされる。

 やはり何かを持っている。父が7冠馬ディープインパクト、母は95年のこのレースを制したビワハイジ。そして半姉にG16勝ブエナビスタがいる超良血ジョワドヴィーヴルが15分の6の厳しい抽選を突破。史上初のキャリア1戦でのG1制覇へ一歩近づいた。

 「これが最初の関門だと思っていたからクリアできて良かった。あとはレースで頑張るだけやね」。午後2時に愛馬の出走が確定すると、松田博師はホッとした表情を見せた。実はブエナビスタも3年前のこのレースで17分の6の抽選をクリアして出走。2馬身半差の圧勝でその後の活躍につなげており、何やら因縁めいている。

 もちろん、姉から受け継いでいるのは強運だけではない。それを証明したのがCWコースでの最終追い切り。僚馬タガノキャンドル(2歳未勝利)を追いかけて1馬身先着。かわしてから突き放さなかったが「前に出てからフワフワしていた」と松田博師は気性の幼さを要因に挙げる。それだけ走りに余裕があったということだ。「ブエナは(阪神JFの前に)2戦して力が分かっていたから入れば大丈夫と思っていた。でも、こっちはまだ1戦。まあ1回使って良くなっているし走るとは思うけどな」。口ぶりからうかがえるのは、期待というよりも楽しみ。使った上積みが大きければ、大仕事をやってのける可能性は十分ある。

 デビュー前にはスタートが課題と言われていたが、新馬戦ではほぼ五分のスタート。「あれだけ出てくれれば十分。ゲートを早く出る必要はない。1馬身、2馬身出遅れたってええんよ」と指揮官はいつも通り泰然自若としている。3年前の姉と同じく、じっくり運んでの直線勝負か。有馬がラストランとなる偉大な姉に、妹がG1勝利を報告できるか。

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2011年12月9日のニュース