【AR共和国杯】池江厩舎強し!トレイル重賞初制覇

[ 2011年11月7日 06:00 ]

<AR共和国杯>レースを制したトレイルブレイザー(右・11)

 3週連続で池江厩舎だ。「第49回アルゼンチン共和国杯」が東京競馬場で行われ、3番人気トレイルブレイザーが早め先頭から押し切って重賞初V。池江泰寿師(42)は、レース連覇を飾ると共に菊花賞(オルフェーヴル)、天皇賞・秋(トーセンジョーダン)に続く3週連続重賞制覇を達成した。

 心憎いばかりの安藤勝の好判断がトレイルブレイザーを重賞初Vに導いた。行きたいタイプがそろいハイペースが予想されたが、1000メートル通過は61秒2と意外にゆったり。3角で安藤勝は決断。中団から思い切ってポジションを上げた。4角では4番手の外、先団を射程圏に入れた。カワキタコマンドをかわし残り300メートルで先頭。オウケンブルースリが外から迫ったが、もうひと伸びして踏ん張った。終わってみれば平均ペースの競馬。自分から動いた安藤勝の作戦勝ちだ。

 「以前に乗った目黒記念が最後モタモタして4着。手応えがあるうちに行ってしまおうと思った。落ち着いた流れだったので、あの位置で良かった。最後も見た目以上に楽だった」。安藤勝は満足そうに語った。池江師は「1回叩いて良くなっていたし、騎手も自信を持って乗ってくれた。使いながら良くなるので次はもっといいよ」と次走以降の活躍も予告した。

 それにしても恐るべきは池江厩舎の勢い。3週連続重賞制覇は史上8人目の快挙。「厩舎の雰囲気もいいね。堂島ロール(ケーキ)を食べて、みんな元気いっぱい。このままどこまでも行きたい」と史上初の4週連続に意欲を見せた。今週は武蔵野Sにインオラリオ、ダノンカモン、バーディバーディを登録。南部杯2着のダノンカモンは出走権が確定している。「2着が好きな馬だから…。でも、何とか頑張りたい」と前向きに語った。

 前田幸治オーナーも上機嫌。「いつも社台ばかりでは面白くない。有馬記念は池江厩舎からたっぷり出走しそうなので香港ヴァーズ(12月11日、シャティン)に行こうか」と指揮官に提案。師も「選出されれば香港に行きたい。状態が良ければジャパンC(27日、東京)から香港の路線も可能だろう」と見通しを語った。昨年、トーセンジョーダンが勝ったこのレース。トレイルブレイザーもこのVをステップに超一流馬へのし上がる。

 ◆トレイルブレイザー 父ゼンノロブロイ 母リリオ(母の父フォーティナイナー) 牡4歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・前田幸治氏 生産者・北海道新冠町ノースヒルズマネジメント 戦績16戦5勝 総獲得賞金1億3301万円。

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