【オールスター】必殺仕掛け人 浅井、2度目のG1制覇!

[ 2011年9月6日 06:00 ]

第54回オールスターを制し、満面の笑みで仲間に胴上げされる浅井康太(中央)

 浅井が2度目のG1制覇。「東日本大震災被災地支援・第54回オールスター競輪」の決勝が5日、岐阜競輪場で行われた。4人が落車するアクシデントの中、最終ホームから仕掛けた浅井康太(27=三重・90期)が逃げ切って優勝、賞金4000万円(副賞含む)を獲得した。浅井のG1優勝は7月・弥彦寛仁親王牌以来2回目。2着は山口幸二で2車単(4)―(7)1930円(4番人気)の決着。人気の深谷知広は5着に敗れた。

 残り2周半からレースが動き、最終1コーナーで4人が落車する激しい争い。勝負強い浅井が的確な仕掛けで仕留めた。「(決勝は)一発勝負で道中は脚を使わずに最終ホームから行こうと思った。逃げるのは深谷君と思っていたしその上を行けるかどうかの勝負」。深谷と別線勝負を選択した浅井は“ワンチャンス”に懸けた。読みとは違い、最終ホームで深谷が不発で浮く展開になったものの「地元の(山口)幸二さんの前でしっかり駆けて2人でワンツーを」という強い思いで踏み込み、押し切った。

 7月・寛仁親王牌以来のG1優勝に「うれしいの一言」。G1初制覇直後は「僕なんかG1を勝つ器ではないし実感がありません」と語っていた浅井だが、今回は「優勝したことでG1の重みが分かった。ファンの声援に応えられたことが凄くうれしい」と笑顔を振りまいた。

 オールスター初制覇で今年の取得賞金も2位にランクアップ。「賞金とか考えたことはない。弥彦(寛仁親王牌)の時も自分にご褒美は買わなかったし、今回も考えていない。それより(賞金振り込みの)口座番号を忘れたままで…。弥彦の時みたいに賞金を持って帰ることになるのはまずいですよね?自宅に電話して(口座番号を)聞きます」。物欲よりも今、欲しいのは勝つ喜びだけのようだ。「今後も一戦一戦、いつも通り仕掛けるべきところで仕掛ける。それが結果につながると思う」。力を出し切るレーススタイルに迷いはない。

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