【中山新馬戦】藤沢和ブランドの結晶プレジデント

[ 2011年7月6日 06:00 ]

<中山新馬戦>藤沢和厩舎の血統を集めた期待馬サトノプレジデント

 名門・藤沢和厩舎ゆかりの血統馬サトノプレジデントが、土曜中山5R(芝1600メートル)でベールを脱ぐ。父シンボリクリスエス、母ダンスインザムードは共に同厩舎でG1を制した馬。両親が手にした合計G1・6勝の勲章の血を受け継ぎ、調教でも陣営納得の動き。どんな走りを見せるか、その初陣に注目が集まる。

 藤沢和ブランドの結晶と言えるのがサトノプレジデント。父が02、03年の天皇賞・秋と有馬記念を共に連覇して2年連続年度代表馬に輝いたシンボリクリスエス。母は04年桜花賞、06年ヴィクトリアMを制したダンスインザムード。現役時代の両親の背中を知る葛西助手もデビューを待ち望んでいる。

 「この血統で初めての牡馬だし、どんな馬なのか楽しみにしていたんだ。走っている感じは期待通り、雰囲気のある馬だね」

 1つ上の半姉ダンスファンタジア(父ファルブラヴ)も今年のフェアリーSを制し、G1路線を歩む活躍を見せた。その姉よりも約1カ月早い6月初旬に美浦トレセンに入厩。「仕上がりは早いタイプ」と葛西助手が語るように、同中旬からは坂路で4F55秒台を切る時計をマークしている。

 姉は昨年7月の入厩直後、調教中に放馬して全身に擦り傷を負い、トレセンの診療所に入院するアクシデントに見舞われた。デビューは10月の東京開催まで延びたが「弟は本当に手間が掛からないし調整しやすい」と感触を口にする。さらに「現時点では落ち着きもあるし、距離が延びても良さそうなタイプだよ。馬体は460キロ前後。体形的にはお母さん似かな。あまりお父さんの感じはないね」と続けた。

 父の産駒には09年フェブラリーSを制するなど、ダートG1・3勝を挙げたサクセスブロッケンを筆頭に、パワータイプが目立つ。それだけに母似のこの馬には、来年のクラシックへの期待も高まる。葛西助手は「まだ(フラット)コースで速い追い切りはやっていないが、走らせた感じのフットワークからは芝の方が良さそう」と明かす。9日中山5R(芝1600メートル)。厩舎の期待を一身に背負って初陣を飾る。

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2011年7月6日のニュース