【CBC賞】ダッシャーゴーゴー“新王者”名乗り!

[ 2011年6月13日 06:00 ]

<CBC賞>逃げるヘッドライナー(左奥)をとらえ、勝利したダッシャーゴーゴー

 阪神のメーン「第47回CBC賞」は1番人気ダッシャーゴーゴーが期待に応えて重賞3勝目をゲットした。

 貫禄を見せつけた。ダッシャーゴーゴーは中団を追走して、前に壁をつくりながら脚をためる形。直線を向くとパッと視界が開けた。鞍上のゴーサインに応えてグイグイ伸びる。上がり最速の3F33秒7をマークして差し切った。

 引き揚げてきた川田は涙をこらえ切れなかった。「折り合いに気をつけてこの馬を信じて乗った。力は抜けていると思っていたし、とりあえず1つ勝てて良かった」

 前走・高松宮記念は4位入線も11着に降着。昨年のスプリンターズS(2→4着)に続くG1・2度目の降着。前代未聞の失態に川田は「本当に情けないし、申し訳ない…」と肩を落とした。それでも乗せ続けてくれた関係者の気持ちに、まずは重賞Vという形で応えた。「この馬自身は何も悪くないのに僕が下手なばっかりに…。本当に強い馬。ただ、ありがとうと言いたい」

 4歳馬でトップハンデ58・5キロ、そして休み明けと今回は厳しい条件。「最後は脚が止まりかけた」と川田も振り返った。普段の調教を務める安田景助手も「このハンデを気にしなかったといったらうそになる」と明かすとともに「高松宮記念を120%とすると、今回の出来は80~90%」と追い切り後に話していた。だが、終わってみれば力でねじ伏せての勝利。「馬体重は減っていたけど、食欲は旺盛だったので。能力の違いを見せてくれたね」と愛馬の底力に目を細めた。

 今後は放牧を挟み、セントウルSからスプリンターズSを予定している。「あくまで今回は秋のためのステップ。G1を獲ってから思い切って喜びたい」と安田景助手は気を引き締めた。スプリント戦線は春に高松宮記念を制したキンシャサノキセキの引退で王者不在。戦国の様相に待ったをかけるべく、新王者へダッシャーゴーゴーが力強く名乗りを上げた。

 ◆ダッシャーゴーゴー 父サクラバクシンオー 母ネガノ(母の父ミスワキ) 牡4歳 栗東・安田厩舎所属 馬主・芦田信氏 生産者・北海道日高町下河辺牧場 戦績15戦5勝 総獲得賞金2億1870万8000円。

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