【CBC賞】ツルマルレオン、古馬斬りへ51秒1

[ 2011年6月9日 06:00 ]

小牧太騎手を背に坂路を一気に駈けあがるツルマルレオン

 阪神メーン・CBC賞ではツルマルレオンが好気配だ。2年連続で3歳馬が2着に好走中。先週、安田記念のリアルインパクトに続いて古馬斬りの期待が膨らむ。

 短距離重賞の最終追い切りには坂路の好時計が似合う。ダッシャーゴーゴーの50秒9しかり、ツルマルレオンの51秒1しかりだ。地響きを立てるかの迫力で坂を駆け上がってきた。

 この2頭には6・5キロのハンデ差があり、3歳馬ツルマルレオンは52キロ。鞍上の小牧がこの重量で乗るのは昨年1回、それ以前は07年までさかのぼる。「月曜から体を絞る準備はしている」と切り出したが「歩きながらフラッと知らず知らずのうちにうどん店に入ろうとした」と冗談を飛ばすのだから、減量には何の心配もない様子だ。

 橋口師は「中途半端に1600メートルも使わない。典型的なスプリンターに育ててみせる」と話す。自らが手掛けた種牡馬ハーツクライ。その産駒を異色の短距離馬を育てると意気込む。追い切り時に目はモニター画面を凝視しているが、口の方は閉じていない。記者陣にリップサービスを続けた。「自慢のお尻を見てやって。スリープレスナイト(08年スプリンターズS優勝)がそうだっただろ。こうでないとな」「単走なのにこんな時計だぞ」とトモ(後肢)の肉付きと好時計を楽しげにPRしていた。

 小牧も「体が真ん丸!」と馬体の充実ぶりを指摘してから「きょうはわざと時計にこだわった。前半から出していったからね」と好時計には納得の口ぶり。「大きいところを狙えそうな素質馬。枠順も内枠が当たれば中団くらいで脚をためて…」と直線で突き抜けるシーンを脳裏に描いている。

 血統ばかりか生産者も橋口厩舎とは大きな縁。カノヤザクラ、ツルマルボーイなどを送り出した浜本牧場の生産馬だ。先週のリアルインパクトに続き、古馬をねじ伏せて重賞タイトルを獲得できれば、短距離戦線にまた1頭、楽しみな新星が誕生する。

続きを表示

2011年6月9日のニュース